死んだ父が役員だった会社が倒産したら・・・

Legalus編集部さん 2014年01月07日

 会社の役員である状態で父が亡くなってしまいました。もしこの会社が倒産してしまった場合、なんらかの責任を残された家族が負わされてしまうのでしょうか?



(不詳:不明)

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Legalus編集部

     本件は、会社の形態によって結論が変わってきます。



    株式会社である場合



     株式会社の株主は、その出資の限度でしか、倒産等における責任を負うことはありません(これを有限責任といいます。)。



     したがって、亡くなられたお父さんが役員でかつ株式を保有されていたとしても、お父さん個人が株主として責任を負うことはありません。



     また、相談者が本件会社の株式を相続されていても同じです。株主として責任を負うことはありません。



     もっとも、本件会社が倒産したことについて役員に会社に対する損害賠償責任(会社法423条1項)や、第三者に対する損害賠償責任(会社法429条1項)が認められた時には、亡くなられたお父さんは役員として賠償責任を負うことになります。



     そして、相談者が当該損害賠償債務を相続された場合は、相談者は当該債務を賠償する必要があります。




    合名会社である場合



     合名会社(会社法576条2項)とは、無限責任社員のみからなる会社のことです。



     無限責任とは、出資者が出資の範囲を超えてでも会社債務に就き責任を負うことです。



     したがって、本件会社が合名会社である場合でお父さんが出資者である場合には、お父さんは無限責任を負うことになります。



     そして、相談者が本件会社の倒産における債務をお父さんから相続された場合には、相談者も当該債務を負うことになります。





    合資会社である場合



     合資会社(会社法576条3項)とは、無限責任社員と有限責任社員の両方からなる会社のことです。



     したがって、お父さんが有限責任社員であった場合は、出資額を限度にしてしか責任を負うことはありません。

     また、無限責任社員である場合には、出資額を超えて責任を負うことになりますし、相談者が当該債務を相続されますと、相談者において責任を負うということになります。




    合同会社である場合



     合同会社(会社法576条4項)とは、有限責任社員のみで構成される会社のことです。



     したがって、お父さんが本件会社の出資者であっても、その出資額を限度にして責任を

     負うに過ぎません。



     また、相談者が何らかの責任を負うこともありません。




     以上のように、会社の形態によって結論が変わってきますので、一度、法務局で本件会社の登記を調べられてはどうでしょうか。



     また、負の財産の相続に関しては、相続放棄(民法938条~940条)や限定承認(民法922条~937条)によって、相談者が新たな債務を負うことを避けることができると思われます。

2014年01月07日

事業再生・倒産に強い弁護士

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