会社が倒産したら、退職した取締役はどうなる?

User image 1 匿名ユーザーさん 2014年01月07日 04時06分

 数年前に仲間と2人で株式会社を立ち上げました。そして、今はその会社を仲間に譲って、私は退職しました。しかしながら、会社の登記には、未だに私の名前が取締役として残っています。この状況で、もし、会社が倒産して負債が残った場合、私はその負債を背負わなければならないのでしょうか?


(30代:男性)

匿名弁護士

     株主を含む第三者に対して責任を負う場合もありうるので、会社に新しい取締役を選任するよう請求したり、裁判所に一時取締役の職務を行うべき者の選任を申し立てたり、取引先に辞任した旨を知らせるべきでしょう。


     会社は、取締役個人とは、法律的に別の存在です。そのため、取締役個人は、会社が倒産したとしても、原則として会社の債務に責任を負いません。

     
    しかし、取締役が職務を執行するにあたって悪意または重過失により株主を含む第三者に損害を負わせた場合、取締役は、第三者に対して責任を負います(会社法429条)。


     ここで、退任した取締役は、その退任と同時に取締役としての権利義務を喪失するため、基本的にはこの第三者に対する責任を負いません。

     
    ただ、取締役が1人もいなくなった場合や、会社法や定款で定めた取締役の人数が欠けた場合には、退任した取締役は、新しく選任された取締役が就任するまで、なお取締役としての権利義務を負うこととされています(346条1項)。そのため、このような退任取締役は、新しい取締役が就任するまでは、取締役としての責任を負うことになり、任務懈怠行為が認められれば、第三者に対する責任も負います。


     あなたとしては、このような事態を避けるため、会社に対して新たな取締役の選任を求める必要があるでしょう。定款で定められている取締役の定員を下回る形での登記はできないので、退任の登記を求めるだけでなく、新たな取締役の選任を求める必要があります。

     
    会社が応じてくれないようなら、裁判所に対し、一時取締役の職務を行うべき者の選任を申し立てることも考えられます(346条2項)。

     
    また、取引先などに対して、取締役を退任した旨を知らせておいたほうが良いでしょう。あなたは、取締役の登記が残存している限り、それを信頼した第三者に、自分が取締役でないことを対抗できない場合もあり得るからです(908条1項)。


     なお、前述したように、会社と取締役個人とは別の存在なので、取締役個人は、会社が倒産しても、原則として会社の債務に責任を負いません。

     
    ただ、会社の経営陣は、銀行や信用金庫などの金融機関から経営資金を借り入れる場合に、連帯保証人になることが多いようです。ご相談の場合も、あなたが会社の経営資金の借入れの連帯保証人になっている場合は、会社が借金を返せなくなると、会社の代わりに全額を返済する義務を負います。

2014年01月07日 04時06分

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

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