業務委託契約を解除して返金を求めることは可能でしょうか?

User image 1 匿名ユーザーさん 2016年01月22日 23時27分

 コンサル契約を業務委託で依頼していた会社が、委託したこちら側の信用を傷つける行為を行いました。契約書の内容に基づき、契約解除、全額返金を希望しています。このことが発覚した段階で、契約回数の3分の2が終了しています。先方に契約解除、全額返金を希望したところ、「消化分は役務の提供が完了しているので返金できない。未消化分のみ返金する」との回答がありました。到底、納得がいきません。

 こちらの主張する契約解除、全額返金の主張はおかしいでしょうか?また、法的手段を取る場合、何から始めるのが適切でしょうか?



(30代:女性)

匿名弁護士

 対個人や対法人といったように私人間で契約を結ぶ際、重要な役割を果たすのは「契約書」です。

 というのも、民法においては契約自由の原則というものがあり、法律上のルールはあっても、ある程度であれば契約書で修正をしてしまい、契約書上のルールが優先することが一般的だからです。



 契約書において曖昧だったり、言及していない部分については、各種の法令を確認して契約当事者にどのような義務や権利があるかを確定させることになります。



 したがって、ご相談者様は、まずは手元にある契約書をしっかりと精査する必要があります。

 通常、いわゆるコンサルタントを依頼する契約の場合、サービスの提供が長期間に及びます。こうした契約においては、コンサル側が「とりっぱぐれないように」サービスを提供した部分について都度代金を請求できるようにしておき、契約が解除された場合、まだサービスを提供していない部分の代金のみを返還する契約内容とされるのが一般的です。



 「未消化分のみ返金する」という相手方のコメントも、前述のような定めを念頭においているからだと思われます。

 そのため、契約書内容の詳細がわからないため想像の域を出ませんが、未消化分のみ返金するというのは妥当性のある内容ではないかと思われます。



 ただ、これもまた詳細な内容がわからないため確定的なことは言えませんが、相手方がなした「信用を傷つける行為」が重大であり、それによってコンサル契約が無意味化するという判断ができうるならば、債務不履行に基づく損害賠償請求として費用の全額返還を求めることが可能ではないかとも思われます(民法415条参照)。



 法律の解釈上は、不完全な履行(コンサルサービスの提供)があったものの、信用を傷つける行為があったため、履行していないことと同視でき、(信用毀損行為によって)委託関係を継続できないため改めての履行も不能である。そうであるならば、契約を解除の上、(コンサルサービスが一切提供されていないと判断できるから)代金の全額返還ならびに、信用毀損行為によって生じた損害賠償を請求する、という構成になろうかと思われます。



 上記のような請求を行う場合、契約書を通じて契約内容を精査し、当事者間でのやり取りを振り返って請求が可能であるかを検討します。

 その際、契約書を離れて、本事例における相手方との契約が法律上の契約類型ではどのような契約に分類され、どんな請求が可能であり、制約があるかも確認します(おそらくコンサル契約の場合、契約類型上は民法643条などで規定される準委任契約、あるいはある種の請負契約(民法632条)に類型化されます。

 これらにおいては契約解除をしうる条件に差があり、対応は複雑化します)。



 これらを踏まえたうえで、費用の全額返還請求が可能であると判断できれば、本件事例では訴訟を通じて返還を迫ることになろうと思われます。



 以上のように、本事例では訴訟を念頭にした対応も考えられるため、一度、弁護士などの専門家に法律相談をされることをおすすめいたします。

 法律相談だけであれば、さほど費用はかかりません。体調が悪い時に病院に行くように、事情の説明と対処方法の見通しを気軽に相談されてはいかがでしょうか?

2016年01月22日 23時27分

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

関連Q&A

契約書に書かれていない文言も債務になりますか?

契約書 2017年09月06日

2人で事業を行おうと相手から500万円の融資を受けました。 金銭貸借契約書には、無利息で毎月5万円の返済をするという内容を書き、共に捺印しました。 お金は契約書通り返していく予定ですが、 契約書には書いていない契約直前にメールで交わし...

法人契約上で実印がわりに指印は有効?

契約書 2017年07月07日

法人間の契約での事なんですが、のっぴきならない事情があるようで、会社の実印を持っていないと言い張るのです。そんな嘘か誠か調べてもしょうがないのでそこの社長の指印でも契約は有効でしょうか? 教えてください。

未払い金。。。売買契約書なしで請求出来るのでしょうか?

契約書 2017年06月28日

初めまして、普通の会社員です。主に、建築に係わる会社ですがほとんど、取引先との売買契約書を交わしていません。ですが商品を施工現場(取引先指示の場所)に収めています。後日、請求書を取引先へ発送するのですが、入金が有る場合何の問題もありま...

印紙税法第3条第2項の解釈について

契約書 2017年05月24日

例えば、A社とB社との両名義での契約書を2通作成し各自1通保有することになったとして、両社間で当該契約書の印紙税における文書の所属の解釈が異なり、各々が判断する収入印紙を、各自が保有する契約書に貼付したとします。 仮にB社が判断する印...

問題は解決しましたか?

弁護士を検索して問い合わせる

弁護士Q&Aに質問を投稿する

契約書に強い弁護士

【初回相談30分無料】解決内容を納得していただけるようなご説明と打ち合わせを心がけています

【銀座駅徒歩5分】依頼者の方々が直面している1つ1つの事件について、皆様の声に真執に耳を傾け、ご相談者・ご依頼...

《初回相談無料》お客さまの身近なパートナーとして、徹底サポートいたします。

【あなたの悩みに寄り添います】”一人で悩む前に、相談してほしい”・・・そんな思いから<初回相談無料><夜間/土...

【初回相談無料】【24時間予約受付】依頼者が諦めない限り絶対に諦めず、必ず守ります。可能な限りいつでも、どこで...

【TV出演】【法律相談完全無料】【24時間365日受付】【土日祝/夜間の法律相談可】四大法律事務所の一流ノウハ...

ページ
トップへ