定時株主総会で決議が得られない場合

User image 1 乙女さん 2017年02月07日 03時13分

定時株主総会で役員の選任などの決議(50対50)が決まらない場合、決議が得られるまで何度でも総会を開くことが出来るのでしょうか?株主は3人で50%、49%、1%の持株数です。選任決議が決まらない場合、今までの取締役が留任するのは理解しているのですが、新取締役が決定するまで毎日でも総会を開いて良いものでしょうか?

株主総会の開催に際しては、株式の公開会社(譲渡制限がない会社)は2週間前、非公開会社は1週間前までに株主に招集通知を発送する必要があります(会社法299条1項)。
ただし、株主全員の同意がある場合には、招集手続を省略することが可能です(同法300条)。

したがって、上記要件を満たさない場合には、毎日株主総会を開催することはできません。趣旨としては、総会決議事項を明らかにし、株主に検討する時間を与える必要があるためとされます。

実際、株主間で意見がまとまれば招集には同意するでしょうし、意見がまとまらない場合には、毎日開催しても意味がないものと思われます。意見調整に関しては、総会を開催しなくても当事者間での協議を行なう必要があるでしょう。

2017年02月07日 09時34分

株主総会には定時株主総会と臨時株主総会がありますが、株主総会の招集権限は原則として取締役にあり、株主は裁判所の許可がない限り招集することはできません(会社法296条3項、297条4項)。なお、取締役会設置会社では招集事項を定めるにあたって取締役会の開催も必要です。

また、株主総会を招集する場合は非公開会社であれば原則として1週間前までの招集通知及び附属書類を株主に送付する等の手続を履践しなければなりません(会社法299条1項)。この手続は株主全員の同意がない限り省略できません(会社法300条)。

したがって、株主総会を毎日開催することは、上記法令上の制限に抵触してしまい、不可能であろうかと存じます。すなわち、取締役会設置会社では取締役会の招集手続、取締役会の開催、株主総会の招集手続き、株主総会の開催というプロセスが必要となり、また、取締役会非設置会社でも株主総会の招集手続、株主総会の開催のプロセスが必要となり、いずれも役会や総会の招集手続に1週間以上の時間がかかるため、毎日招集は不可能です。

ただ、上記プロセスを適切に履践するのであれば、株主総会の開催頻度について特段の規制がないことから、頻繁に株主総会を開催することは可能ですが、そのように濫用的に株主総会を開催することで業務に支障が生じる場合、取締役の善管注意義務違反となる可能性は否定できないと考えます。

2017年02月07日 09時43分

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

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