国選弁護人の人数について

User image 1 lu_b8644282さん 2021年03月29日 11時14分

現在、係属中の刑事裁判において、国選弁護人が二人付いている事案があります。
国選弁護人を複数人付すことが出来るのは、刑事訴訟法第37条の5で、「裁判官は、死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる事件について第三十七条の二第一項又は前条の規定により弁護人を付する場合又は付した場合において、特に必要があると認めるときは、職権で更に弁護人一人を付することができる」と定められています。
これに対して、係属中の刑事裁判は、3年以下の懲役若しくは禁固刑の犯罪に対する事案なので、上記の刑事訴訟法第37条の5には該当しないと考えられます。
国選弁護人の費用は国費で負担しているので、刑事訴訟法に定められた以上の弁護人を付すことは適切ではなく、刑が確定するまでは推定無罪であっても、犯罪者として起訴された被告人の弁護活動が有利となるような便宜を図る必要はないと考えます。

1.裁判官は刑事訴訟法以外にも、国選弁護人を複数人付すことができる職権を有しているのでしょうか。
2.本件が裁判官の職権を超えたものであれば、抗議、苦情申告するために、取り得る方策があれば教えて下さい。

1.被告人国選弁護人の複数選任自体は、刑訴法37条(枝番が付かないほう)で職権による複数選任を禁止していないので可能です。

2.もっとも、実際には、裁判員裁判対象外事件では、1名に絞るのが通常です。
 当該事案で2人選任されている理由が不明ですが(余罪で逮捕・勾留、追起訴された場合等がありますが、この場合は通常、追起訴及び併合後に1人に絞られます。)、2人選任する必要性が認められない場合には、裁判所の職権による解任を行うよう上申する余地はあります(刑訴法38条の3第1号参照)。
 まずは、2人選任されている理由をご確認された方がよいのではないでしょうか。

2021年03月29日 12時47分
補足質問
User image 1

lu_b8644282 - 2021年04月01日 13時33分

御回答いただきありがとうございます。
御回答の内容について確認させて戴き度、よろしくお願い申し上げます。
刑事裁判に対して、第3者が
 ①弁護人複数選任の理由を開示請求する
 ②職権による解任について上申する
ことは可能なのでしょうか?
補足回答
Resized avatar mini magick20170419 15354 4y9nui

小川 智史 弁護士 - 2021年04月01日 13時46分

①第三者からの選任理由の開示請求には法的根拠も見当たらず、応じないでしょう。
②裁判官の職権発動を促す趣旨で上申することは理論上は可能ですが、第三者からの上申となると、やはり応じる可能性は低いでしょう。
なお、ご回答は以上にて終了とさせて頂きます。
お礼メッセージ

御回答いただきありがとうございました。
刑事裁判においては第3者ですが、完全に無関係な第3者ではありませんので、対応について検討します。

注力分野
借金・債務整理 離婚・男女 裁判・法的手続 ネットトラブル 犯罪・刑事事件

現在係属中ということですから、既に起訴されているということですね。
起訴されると被疑者は被告人になりますから、「被告人国選」ということになります。
「被告人国選」は36条で規定されており、特に人数制限はないので、職権で複数人選任することができます。

刑事訴訟法37条の5は「被疑者国選」に関する規定です。
「37条の2第1項又は前条の規定により弁護人を付する場合又は付した場合において」と書かれているのをご確認ください。
37条の2第1項と37条の4は、いずれも「被疑者国選」の選任について規定するものですから、37条の5も「被疑者国選」に関する規定です。

2021年03月29日 16時39分
補足質問
User image 1

lu_b8644282 - 2021年03月29日 23時43分

早々にご回答ありがとうございます。御推察の通り、既に起訴されていますので、被告人になります。
「前条」とは第36条と解釈しておりましたので、被告人についても、国選弁護人は第37条の5が適用されるものと考えていました。
質問の背景に記述しましたが、裁判官が職権で、被告人に対して国費で複数人の弁護士を付し、弁護活動を有利となるような便宜が必要なのでしょうか。
補足回答
Resized avatar mini magick20201201 1287 8i2t2b

田中 克幸 弁護士 - 2021年03月30日 00時11分

必要かどうかは、事案の複雑さ、記録の多さ、事件関係者の多さ等、色々な要素を加味して判断されます。
有利になるように便宜をはかっているというより、1人しか弁護人がいないのでは仕事量が多すぎて対処しきれなかったり、不利になってしまうような事件で、「不利にならないように」2人にするというのが通常ではないかと思います。
お礼メッセージ

御回答いただきありがとうございました。
被告弁護人選任においても、刑訴法第37条の5と同等の制約条件(死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる事件)を付すべきと、個人的には考えます。刑が確定するまで推定無罪であっても、起訴事実としては刑法の犯罪構成要件を満たしているにも係わらず、罪状認否で完全否認している被告人に対して、「不利にならない様に」と国費で弁護人を選定する必要があるのか、個人的には甚だ疑問です。

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

関連Q&A

こちらが望まない悪意の個人情報公開について

刑事裁判(告訴・告発・控訴・再審) 2020年08月20日

Twitterで嫌がらせを受けている匿名の相手から、「お前の個人情報を特定した。お前が誠意ある謝罪をしてアカウントを削除しなければ、この個人情報を晒し、お前を社会的に不利な立場にしてやる」と脅されています。その者が書いた情報からすると...

嘘の手紙を送ることは偽計業務妨害になるのでしょうか?

刑事裁判(告訴・告発・控訴・再審) 2020年07月07日

偽計業務妨害についてなのですが条文として 「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は」 と書かれています。 これは例えば、奨学金などの融資をしている法人に対してAさんが、借りているBさんのでた...

名誉毀損の『公然』とは法人や団体も範囲内なのでしょうか?

刑事裁判(告訴・告発・控訴・再審) 2020年07月06日

名誉毀損の要件として、 「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず」と書いてあります。 この『公然と事実を提示し』というのは、例えば、学校法人や医療法人に対して、AさんがBさんのプライベートなことや嘘を書...

暴行傷害(被害者)

刑事裁判(告訴・告発・控訴・再審) 2020年06月23日

はじめまして 約1ヶ月前に知人を介した飲みの席に居合わせた男と暴行傷害に発展しました。 当方被害者です。会の終盤、相手が酩酊状態で周囲への態度も酷かった為注意し、帰宅を促した所、激昂し、掴みかかってきたり最終的に周囲の制止を振り切って...

弁護士Q&Aを検索

問題は解決しましたか?

弁護士を検索して問い合わせる

弁護士Q&Aに質問を投稿する