購入者は、返済出来ないことを解っていながら、私を騙して車を購入しました。その上、返済もしないのですが、債権回収するには、どうしたら良いのでしょうか?

User image 1 Kumihoさん 2021年05月10日 15時11分

お世話になりますが、よろしくお願い致します。

2019年10月、ネット上に車を売却すべく、出品しました。数日後、購入希望者が現車確認をして、その場で50万円にて売却が決まりましたが、契約する際、購入者は「毎月2万円、ボーナス時に10万円の分割で支払いたい」と言い出しました。「どんどん繰り上げ返済して、早く完済する」、「必ず支払う」との話もあり、私はやむを得ず分割払いを了承し、売買契約書を交わしました。
ところが、購入者は一度として契約書通りの金額を支払ったことはなく、ボーナス時や繰り上げ返済においては、1円も振り込まれたことがありません。毎月の支払いは2万円の半分以下のことがほとんどで、事前に一切の断りも無く、いつも勝手な額を振り込んできました。
本来であれば、2020年1月には完済される筈が、「2月(昨年)にまとまった額が入るから、まとめて返済する」、「4月末までに1万円振り込む」等と嘘をついては支払いをせずに引き延ばし、これまでに返済されたのは、10万円にも満たない額です。

購入者は複数の借金があることを私に隠して、「繰り上げ返済により早く完済する」、億を稼ぐ超有名人(個人名)の親戚だと言い、あたかも支払いに余裕があるように嘘をついて、私を騙して車を購入しました。

何度も返済を催促していく中で、購入者は、「銀行や消費者金融でも返済を滞納してローンが組めない」、「親や親族に勘当されてお金を借りられない」、「離婚して、慰謝料や養育費の支払いが必要」、「会社を解雇された」、「クレジットカードも持てない」、「水道料金や電気代の支払いを滞納して、止められた経験がある」、「家賃も滞納している」、『他にも複数の借金がある』等と次々に言い出しました。
最近では、債務整理をチラつかせ、既に7ヶ月間も振り込みが無いことからも、もう支払う意思は無いものと見ております。

ここで、いくつか質問させて下さい。

① 多額の借金により、まともに返済出来ないことを十分に解っていながら、私から車を購入したことは明白です。その上、 返済する気も全く無いのですから、詐欺罪として刑事告訴することは可能ですか?

② 詐欺罪で刑事告訴すれば、債務整理 (自己破産や民事再生)をされても、『非免責債権』となりますか?
その場合は、民事裁判を起こすことになるのでしょうか?

③ 購入者は会社を解雇され、昨年2月に資本金1千万円以上で建設会社を立ち上げましたが、債務整理をする為か、最近になって資本金を5百万円に修正しました。資本金が虚偽の場合、法的に問題になりますか?

④ 購入者は「家賃も払えない」と言っていますが、一軒家に住んでおり、持ち家の可能性もあります。
それに、これ程の高額な資本金があれば、車の代金も返済出来た筈ですが、実際には支払えるのに、お金が無いと債権者を騙して返済しない場合、何かの罪に問えますか?

⑤ 購入者は、会社を所有したまま、債務整理することは可能でしょうか?

お忙しいところお手数をお掛けしますが、よろしくお願い致します。

①刑事告訴自体は可能です。ただし、一定の弁済を行なっている点がネックになりますので、告訴の際に担当警察官との交渉が必要でしょう。
②「詐欺罪で刑事告訴」=「非免責債権」ではないですが、仮に告訴が受理されない、あるいは不起訴となった場合で、かつ債務者に免責許可決定が出された場合には、別途民事訴訟を提起して、詐欺に当たることを立証する必要があります(もっとも、この場合も一定の支払いを行なっている点がネックとなります)。
③最初から虚偽の資本金額を登記した場合には、電磁的公正証書原本不実記録罪の可能性がありますが、後から資本金を減額した場合は、直ちに罪に当たると言えません。
④単に返済しないだけでは、仮に説明内容に虚偽の点があったとしても、直ちに罪に問えるとは言い難いです。家については、まず登記簿をご確認いただいたほうがよいでしょう。
⑤裁判所の関与しない任意整理については、個人のみ行うことも可能です。破産等の法的整理については、原則として個人及び会社が一括して行う必要があります。

2021年05月11日 09時43分
補足質問
User image 1

Kumiho - 2021年05月12日 01時23分

お世話になっております。
お忙しいところ、非常に丁寧なご回答を頂きまして、どうもありがとうございました。

申し訳ありませんが、④について、もう1点教えて下さい。

⑥ 購入者は、実際には返済する余裕があるのに、色々と嘘の事情を並べ立て、お金が無いと債権者を騙して、返済しなくて済むようにしていると考えています。
もしも ①で詐欺罪に問われれば、④も詐欺罪などに問われる可能性はありますか?

購入者は、「スマホも料金が支払えないので、解約されて連絡も出来なくなるかも知れない」と言い出しました。
もう1円も返済する気が無いことは明らかです。

後になって思い出しましたが、「家のローンがある」と言っていましたので、家賃滞納の話も嘘だと思います。
それに、「離婚して、慰謝料や養育費の支払いがある」とのことでしたが、その数ヵ月後には、「妻子がいる」と話していましたので、慰謝料や養育費の話も嘘であると考えられます。

お手数をお掛けして大変申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
補足回答
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小川 智史 弁護士 - 2021年05月12日 10時13分

④に関し、虚偽の事実を申し向けて、現実に債務を減額ないし免除させた場合には、新たな利得を得たとして詐欺利得罪(刑法246条2項)が成立する余地がないとは言えませんが(もっとも、仮に①について詐欺罪の成立を認める場合には、別個の利得と言えるかという問題はありますが)、債務の額自体に変更がなければ、④の点をとらえて詐欺罪の成立を認めるのは困難です。
①に関しては、車の取得が財物の取得と解されますが(刑法246条1項)、だます意思の立証(「当初は払うつもりだった」という弁解の排斥)が問題となります。
なお、ご回答は以上にて終了とさせて頂きます。
お礼メッセージ

お世話になっております。
非常に解りやすく、詳しく教えて下さり、誠にありがとうございました。大変助かりました。
この度も、非常に優秀な弁護士の先生からご回答を頂きまして、心から感謝しております。
また何かありました際は、よろしくお願い致します。

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

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