世界に一枚しかない思い出のDVDの損害額は?

Legalus編集部さん 2015年05月09日

 私の結婚式の余興を気に入った友人から、「自分もやりたいのでDVDを貸してくれ」と頼まれました。プロに頼んだものはなく、親戚に撮ってもらったものが1枚あるだけなので、正直貸すことに躊躇しましたが再三頼まれたので貸しました。 
 友人は、自分の式で余興を担当する人に又貸しし、その人がなくしてしまったのです。

 世界にひとつしかないDVDで、しかもそれを私の知らない第三者に失くされ、非常に落胆しています。友人と第三者は弁償したいといっていますが、どれくらいの額を請求していいかわかりません。いくらお金を積まれても、あの日あの時の映像が戻ってくるわけではなく、納得できるかどうかもわかりません。

(30代:男性)

関連Q&A

野球チームの代表がした横領への対処方法?

横領 2016年05月24日

中学硬式野球の監督を務めています。先日、球団の運営費を横領したとデマを流されて監督を解雇となりました。 しかし、そのお金を使ったのは球団代表で証拠も握っています。具体的には、架空の領収書をスポーツ店に作らせていました。スポーツ店の担当...

親が勝手に通帳と印鑑を持ち出して預金を引き出した!

横領 2016年02月16日

親が勝手に私(27歳)の通帳と印鑑を盗み、信用組合の窓口で口座を解約し、預金全額(69万円)を引き出しました。この場合、親を刑事告訴できますか? また、本人ではない者に対し、親と長年の付き合いがあるという理由で口座の解約と預金全額の引...

解決してない質問があれば、新しく質問を登録しましょう!

新しく質問する

Legalus編集部

     あなたは、友人に対しては債務不履行に基づく損害賠償請求(民法415条)、DVDをなくした人に対しては所有権侵害という不法行為に基づく損害賠償請求(709条)をすることができます。


     友人にDVDを貸す行為は、無料で貸すなら使用貸借契約(民法593条~600条)、有料の場合は賃貸借契約(601条~621条)にあたります。それぞれの契約について、当事者が禁止されていること、してもよいことが規定されています。これらの債務が履行されず、損害が発生した場合には、債権者は損害賠償を請求できることになります。


     使用貸借契約、賃貸借契約にかかわらず、借りたものは返さなければなりません。友人は目的物返還債務の不履行(履行不能)により損害賠償を請求されることになります。

     一方、DVDを失くした人は、あなたと契約関係にあるわけではありません。しかし、あなたのDVDに対する所有権を侵害したのですから、その行為は不法行為として損害賠償請求の理由となります。


     ただ、その場合の損害額はいくらになるのでしょうか。DVD本体の価格は、何百円かにすぎないでしょう。DVDに記録されていた情報の価値がいくらと評価されるかが問題となります。
     残念ながら、その情報があなたにとっていかに大切なものであっても、客観的価値は高くないと考えられます。もちろん、相手方との合意で高額の賠償金を払わせられるなら別ですが、訴訟で損害額が争われるとすれば、到底納得できない金額になると思われます。慰謝料(710条)として請求するとしても、同様の問題が起こります。


     賠償額の特定に際しては、被害者にとっては理不尽とも思われる結果になることが稀ではありません。例えば、愛犬を死亡させられたとして、不法行為による損害賠償請求をしたとします。その犬が、当事者にとって文字通りかけがえのないものであり、家族の一員として可愛がっていたとしても、その雑種犬の客観的価値はゼロに等しいものと評価されるでしょう。

     しかし、これは、民法が損害賠償を「金銭をもってその額を定める」(金銭賠償の原則、417条)ことを原則としている以上、甘受しなければならない現実なのです。

2015年05月09日

横領に強い弁護士

解決してない質問があれば、新しく質問を登録しましょう!

新しく質問する
ページ
トップへ