飼犬がケガを負わせた場合の慰謝料の相場と犬の処分について

Legalus編集部さん 2015年05月09日

 隣の家の改修工事中、当家の飼犬がフェンス越しに工事をしていた男性の腕を噛んだということで、治療費と慰謝料を請求されています。

 男性は労災などの時に行くという病院で傷の手当てをした後、すぐに仕事に戻っていました。工事中も仕事を休んでいないことから、傷の程度は仕事には支障のない程度だったようです。実際、傷は腕に擦ったような程度で、何かをよけようとした弾みで壁にこすりつけたような傷だと思いました。しかし男性は、犬に噛まれたと主張しています。
 それが2ヶ月前ほどの話ですが、今日、男性と妻が自宅に来て、慰謝料と治療費を請求してきました。彼らの主張は、9日分の通院費6,530円(処方された薬代も含む)と、45710円(保険適用されない金額)をあわせた52,240円の治療費、そしてまだ腕がズキズキと痛むので、慰謝料として、1日2万円を1週間分として14万円、合計で192,240円を支払ってほしいとのことです。
 そこで、このような場合の慰謝料の相場などを教えていただきたいと思い、ご相談させていただきました。
 また、犬の処分を保険所に要求するなどと言われた場合、実際に処分されることになるのでしょうか?


(30代:女性)

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Legalus編集部

     このような問題では、まず第一に、男性のケガはあなたの犬が噛んだことが原因なのかをはっきりさせなければなりません。

     「犬がフェンス越しに噛んだ」ということですが、それを証明するのは不法行為をうけたと主張する男性の責任です。何時ごろ、どの場所で、どのような状況で(男性と犬の体勢など)、目撃者の証言、傷の状態(歯形の有無など)が具体的に示され、「あなたの犬」が噛んだという事実が証明されない限り、一銭も支払う必要はありません。


     証明するために骨を折るのは相手なので、こちらが不必要に謝ったりする必要もありません。相手は全く言いがかりをつけているだけかもしれないのです。そして、そのような例は少なくないのです。


     次に、犬が噛んだのが事実であったとしても、飼主が相当の注意をして飼っていたときは、たとえ他人に損害を与えても、賠償する義務はありません(民法718条)。

     たとえばフェンスで囲って飼っているのに、他人が勝手に手を入れて構ったような場合など相手方に原因がある場合には、相当の注意をして飼っていた事実をあなたが主張証明すれば、損害賠償をする必要はありません。


     納得のいく程度に被害の事実が証明され、あなたも飼い主として相当の注意を怠ったとして、はじめて、損害額が問題になります。
     慰謝料の相場というのは、不法行為の性質、態様、当事者の職業、経済力等によってまちまちであり、正確にいくら位と申し上げることはできません。しかし、御相談文にある傷の程度で19万円もの賠償は、慰謝料が含まれているとはいえ、いかにも高すぎるという印象を受けます。 
     損害額の確定をするには、まず医療費にいくらかかったのか確かめなければなりませんが、この証明責任も相手方にあります。医師の診断書、領収書等が確認できるまで、支払う必要はありません。


     最後に、相当の被害を負わせたことが事実としても、被害者に犬の処分を強制する権利はありません。うまく賠償金が取れない場合、意趣返しにそのような主張をしてくる可能性がありますが、何ら根拠のない主張ですから注意してください。


     たとえ噛んだのが事実であったとしても、犬はいたずらされて、自分の身を守ろうとしたのかもしれません。動物は真実の主張をすることができません。守ってやれるのは、飼主であるあなたしかいないのです。
     家族まで連れて乗り込んでくる脅しに負けないでください。「弁護士に相談しているところだ」と申し向けるだけでも、態度が打って変わって低姿勢になることもあります。しつこいようなら、本当に弁護士に依頼することも考えてみて下さい。
     何かありましたら、また相談して下さい。

2015年05月09日

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