車内のフロアカーペットにオイル汚れをつけられた!

Legalus編集部さん 2015年04月21日

 先日、勤務する会社の駐車場に自家用車を駐車しました。ところが、会社の人が、他の車の邪魔になるという理由で、自分の車を勝手に少し移動させ、その移動の際に、大切にしている車内のフロアカーペットにオイル汚れをつけました。確かに、車は邪魔になる位置にあったし、車の鍵は付けたままだったので、移動は仕方がないとしても、オイル汚れは許せません。後日、移動させた人に汚れを指摘したところ、「汚れは知らない!!」と逆切れされてしまいました。このオイル汚れにつき器物損壊罪は成立しないのでしょうか?



(30代:男性)

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Legalus編集部

     刑法261条は「前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。」と規定しています。

     そこで、器物損壊罪が成立するには、(1)「他人の物」を(2)「損壊」又は「傷害」すること(3)「他人の物」、「損壊」又は「傷害」の認識(故意)が必要となります。



     まず、(1)「他人の物」とは何でしょうか。

     「他人の」とは他人の所有に属することをいいます。ただし、共有物件や、自己の所有物でも差押えを受けた物、抵当権など物権を負担した物、賃貸した物は他人の物となります(262条)。

     「物」とは、「前三条(258条260条)に規定するもののほか」ですので、公用文書等(258条)、私用文書等(259条)、建造物等(260条)は器物損壊罪の対象である「物」から除かれます。したがって、前三条の対象となる物以外である財産権の目的となる一切の物件が261条の器物損壊罪の対象となります。例えば、土地や航空機、汽車、電車、自動車等の乗り物や動植物、違法に掲示されたポスターなども含まれます。



     次に(2)「損壊」又は「傷害」についてみてみましょう。

     「損壊」とは、物質的に器物自体の形状を変更・滅失する場合だけでなく、事実上・感情上その物を本来の用途に従って使用できなくすることをいいます。

    例えば、物を隠して使えなくしたり、食器に放尿する行為なども損壊となります。

     「傷害」とは、動物を殺傷する場合だけでなく、動物としての効用を失わせる行為も含みます。鳥かごを開けて他人の鳥を逃がすような行為も「傷害」となります。



     最後に(3)「他人の物」、「損壊」又は「傷害」への認識(故意)について考えてみましょう。

    故意は、他人の物であることを分かっていながら、あえて壊したような場合に認められます。

    そして、器物損壊罪は、過失犯の処罰規定がないので、故意が認められなければ罪が成立しないこととなります。



     では、今回のケースで器物損壊罪は成立するのでしょうか。

     まず、(1)あなた所有の車のフロアカーペットは、同じ会社の人からすれば、「他人の物」にあたるでしょう。なお、器物損壊罪の対象は車でなく、フロアカーペットです。フロアカーペットは壊さずに車から分離でき、分離に過分の費用を有しないことから「附合」(民法242条)が生じておらず、フロアカーペット自体にも独自の価値があるので、独立の物といえるからです。

     (2)フロアカーペットにオイル汚れをつけることは、程度にもよりますが、カーペットの効用を侵害したといえる余地もあるでしょう。

     (3)では、故意はどうでしょうか。

     詳細が分からないので、断定はできませんが、会社の人に車を移動させる必要性があり、「汚れは知らない」といっているので、汚す意思なく、不注意で汚してしまった可能性が高いように思えます。

     不注意で「損壊」したような場合には、器物損壊罪に過失犯の規定がないので、刑事上行為者は責任を負いません。今回のケースでも、あえて汚したといえるような特別の事情がない限り、会社の人に器物損壊罪が成立する可能性は低いでしょう。



     なお、民事上、損害賠償請求民法709条)できる可能性はありますので、オイル汚れを除去するのにかかった費用について話し合ってみてはどうでしょうか。

2015年04月21日

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