15年以上前の借金を返せといわれた

Legalus編集部さん 2014年01月07日

 債権回収業者というところから、15年以上前の取立てが来ています。弁護士を立てるとか文書に書いてありますが、どう対処したらいいですか?


(40代:男性)

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Legalus編集部

     時効が成立していれば、時効を援用して債務を免れることができるので、請求に応じる必要は一切ありません。


     まず、債権回収業者からの請求が、まったくの架空請求である可能性があります。15年間何の連絡もなく、突然「15年以上前の取立て」がなされるとは考えづらいからです。本当に心当たりのある借金かどうかをよく確認しましょう。


     次に、心当たりのある借金だとしても、消滅時効が成立しているかを確認しましょう。

     
    債権者が、債務者であるあなたからお金を返してもらう権利は、10年間行使しないと時効により消滅します(消滅時効、民法167条1項)。消費者金融、信販会社、銀行などからお金を借りた場合であれば、5年間で消滅時効が成立します(商法522条)。

     
    この10年間または5年間の消滅時効は、「権利を行使することができる時」から進行します(民法166条1項)。一般的には、債権者が取立てできるときから進行すると考えていいでしょう。

     
    ご相談の場合も、15年以上前の金銭債権であるということですから、おそらく消滅時効が成立していると考えられます。

     
    もっとも、過去に債権者から訴えを提起されたり、支払督促を申立てられたり、和解や調停を申立てられたりしている場合は、時効が中断しています(民法147条)。中断した時効は、その中断事由が終了した時から、新たにその進行を始めます(157条1項)。


     仮に時効が成立しているとしても、消滅時効は「援用」しなければ効果が発生しません(民法145条)。時効の利益を受けるには、あなた自身が、債権者に対して「私の債務は時効で消滅した」という事実を主張する必要があるのです。

     
    よって、あなたは、時効が成立している場合は、債権回収業者に対して「私の債務は時効により消滅した」と主張して時効を援用すれば債務を免れます。債権回収業者から裁判上による請求を受けた場合も、同様です。

     


     
    くれぐれも、債権回収者に対して、「もう少し待ってほしい」「分割して払う」などと言わないように気をつけましょう。このような言葉は、「自分に債務がある」ことを承認していることになり、「時効を援用しない」意思表示と取れるからです(民法147条3号)。

     
    いったん時効を援用しないという意思表示をしてしまうと、債権者は支払ってもらえるという期待を持つので、その言葉を取消して再び時効を援用することは信義則上許されません。

     
    なお、このような意思表示をしてしまっても、それ以後に再び時効期間が経過して時効が完成すれば、その時効を援用することはできます。

2014年01月07日

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