借金返済

借金返済で困ったときに、試す価値アリないくつかの方法とは
借金がある場合、だんだんと金額がかさんできたりして、返済が苦しくなってしまうことがよくあります。借金返済で困ったら、どのようにして解決することができるのかを知っておく必要があります。
この場合、まずは、どのようにして借金を返すかを検討しますが、どうしても返済ができない場合には、債務整理という法的な手続きによって解決することができます。
以下では、借金返済に困った場合に返済をする方法と、どうしても返済ができない場合に利用できる債務整理手続きについて、解説します。
借金返済に困ったら、まずは何から手をつけるべきでしょうか?
この場合、まずは家計の見直しをする必要があります。
具体的には無駄な支出を削ってできるだけ借金返済に充てて、早期に完済出来るようにします。
家計の見直しをするためには、自分の家計における収入と支出の内訳を確認することが第1です。
そこで、まずは家計全体の収入と支出の一覧表を作成しましょう。
1ヶ月の給料などの収入と金額を左の欄に書いて、右の欄に、食費、光熱費、家賃、住宅ローン、生命保険代、被服費、保育園代などの支出の項目と金額を書き入れていきます。そして、削れるところがないかどうか、検討しましょう。生命保険が高すぎるなら解約して別の保険に変えることが考えられますし、携帯代がかかりすぎていたりするなら、解約したり安いプランに変えたりすると、節約ができます。
そうして浮いたお金を借金返済に回しましょう。
副業をしたりパートに出たりして、収入を増やすのも1つの方法です。
また、家計の見直しの際には、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談をする事も役立ちます。FPは、お金のプロなので、有用なアドバイスをしてくれることがあります。
借金の額が大きすぎる場合、家計の見直しをしても解決できないことがあります。
このような場合には、借金の返済方法自体を見直す必要があります。
具体的には、おまとめローンサービスを利用する方法があります。おまとめローンとは、複数の借入がある場合に、大口の借金をして、その借入金によってこれまでのすべての借金を完済し、後は新しく借りた借入先にのみ返済をしていく方法のことです。
銀行等がおまとめローンサービスを実施していることが多いです。
わかりやすいように、具体例を見てみましょう。たとえば、A社からD社まで、合計4社から300万円の借金がある場合、E銀行から300万円を借りて、A社からD社まではすべて完済します。その後はE銀行にのみ、支払をしていくのです。
おまとめローンを利用すると、借金が一本化されるので、管理しやすくなります。今後の返済計画も立てやすくなるので、借金を完済することに役立ちます。
また、消費者金融などの借金よりもおまとめローンの方が利率が低く、返済期間も長くなることが多いので、月々の支払額が減って、返済が楽になることがあります。
おまとめローンは、多重債務状態になっているときに利用すると、借金返済が楽になることがありますが、落とし穴もあります。
おまとめローンを利用しても、必ずしも利率が低くなるとは限りません。以前の借金の利率が低かった場合、かえって利率が高くなることもあります。また、返済期間が延びることによって利息支払いがかさみ、かえって総支払い額が高くなることもあるので、注意が必要です。
合法的に借金を減らす!債務整理借金返済が苦しい場合、おまとめローンを利用しても解決できないことはよくあります。
おまとめローンは、結局は借金の借り換えに過ぎず、根本的な借金問題の解決方法にはならないからです。
そこで、借金問題を根本的に解決するには、どのような方法があるのかをご説明します。
借金返済ができない場合、合法的に借金を減らしたり、借金返済義務を無くしたりする方法があります。それは、債務整理です。
債務整理とは、借金を整理するための法的な手続きのことですが、任意整理(過払い金請求)、民事再生(個人民事再生)、自己破産などの種類があります。
これらはそれぞれ特徴とメリットデメリットがありますが、ケースに応じた適切な債務整理手続きをとれば、ほとんどの借金問題を解決することができます。
以下では、それぞれの債務整理方法について、簡単にご紹介します。
任意整理(過払い金請求)
債務整理方法でよく利用される手続きに、任意整理があります。任意整理とは、債権者と直接交渉をして借金返済金額や返済方法(支払期間など)を決め直して合意する手続きのことです。債権者と直接交渉するので、裁判所を利用する事がなく、手続きは簡便です。
任意整理をすると、過去に利息制限法を超過した利率での取引がある場合には、大幅に借金の元本を減額してもらうことができます。ときには借金残高が0になることもあります。
利息制限法を超過した利率での取引がなくても、債権者との合意後の将来利息の支払いをカットしてもらうことによって、借金返済総額を減らしてもらうことができます。また、返済期間を延ばすことによっても、月々の借金返済額を減らして、支払いを楽にすることができます。
任意整理の最中に過払い金が発見される事も多いです。過去に利息制限法を超過した利率での取引をしていた場合には、払いすぎの利息が多くなりすぎて、借金を完済してなお利息の払いすぎ状態が起こることがあります。するとその払いすぎた利息を取り戻すことができます。この払いすぎ利息のことを過払い金と言います。
任意整理の際には、債権者から取引履歴を取り寄せて利息制限法に引き直し計算をしますが、その過程で過払い金があることが判明することがあります。この場合には、任意整理手続きを過払い金請求手続きに切り替えて、相手に対して過払い金返還請求をすることができます。過払い金請求をすると、交渉によって過払い金の返還額と返還方法を話し合い、合意ができたらその内容に従って、過払い金の返還を受けることができます。
過払い金の金額は、100万円を超える多額になることもあります。
個人民事再生
次に、債務整理方法としては、個人民事再生(個人再生)があります。
個人再生とは、裁判所に申立をして、借金支払額を大幅に減額してもらい、減額してもらった借金を原則3年の間に支払っていく手続きのことです。たとえば、借金額が500万円の場合、最大100万円まで減額してもらうことが可能です。
利息制限法を超過した取引がなくても借金の大幅な減額が認められるので、任意整理では整理しきれない多額の借金がある人でも利用出来ます。
住宅ローン返済中の人の場合には、住宅資金特別条項(いわゆる住宅ローン特則)を利用することができ、その場合、住宅ローンの支払は続けたまま他の借金だけを減額して、家を守ることも可能になります。
個人再生は、裁判所を介するので、必要書類などが多く、任意整理よりは複雑で専門的な手続きです。
自己破産
自己破産は、裁判所に申立をして、借金返済義務をなくしてもらう手続きのことです。自己破産をすると、すべての借金返済義務が完全になくなるので、大変助かります。
(ただし、税金や健康保険料などの支払いは残ります)
他の債務整理手続きとは異なり、手続き後に支払いが一切残らないので、まさしく0からのスタートを切ることができます。
どれだけ多額の借金があっても完全に支払い義務がなくなりますし、無職無収入でも自己破産することができます。
ただし、自己破産をすると、債務者が持っている財産は、生活に最低限必要な部分以外はなくなります。
裁判所を介するので、個人再生と同様、必要書類は多くなりますし、手続きも複雑です。
今回は、借金返済に困った場合の対処方法をご紹介しました。
借金返済が苦しくなったら、まずは家計の見直しをして返済の工夫をしましょう。
それでもダメなら、一度おまとめローンによる借り換えを検討してみる余地があります。
ただし、おまとめローンは借金問題を根本的には解決することができないので、最終的には債務整理手続きによって解決する必要があります。
債務整理には、いくつか種類があり、適切な手続きを利用すればほとんどの借金問題を解決できます。
今回の記事を参考にして、上手に借金を整理しましょう。
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