債務不履行を事前に防止するには(損害賠償額の予定)

User image 1 匿名ユーザーさん 2015年05月08日 03時11分

 不動産業をしています。半年の契約で、家主と入居者を仲介しました。
 定期賃貸借契約を結び、借地借家法38条2項に基づく説明も行い、署名押印もいただいています。しかし、それでも不退去の可能性がなくなるわけではありません。
 もし居座られた場合、強制退去させる手段はありますか?


(20代後半:男性)

匿名弁護士

 不動産の定期賃貸借契約において、契約期間が終了しても居座り続ける債務者に対し、債権者たる貸主はどのような手段をとればいいのでしょうか。
 最終的には、裁判に訴え、執行文を得て強制執行をかけ、実力で立ち退かせることになります。しかし、それには多くの時間と手間を要します。そんな事態を事前に防止する方法があれば、それが一番望ましいことです。

 債務者の債務不履行を事前に防止する方法の一つとして、「損害賠償額の予定」をしておくという方法があります。損害賠償額の予定とは、債務不履行の場合に債務者が支払うべき損害賠償の額を、当事者間であらかじめ定めておくことを言います(民法420条1項)。



 借主は、契約期間の終了と同時に、目的物たる不動産を貸主に引き渡さなければなりません。これは契約の内容の一部であり、債務者たる借主の義務です。したがって、居座り続ける債務者は、債務不履行民法415条)ということになり、債権者は、債務者の債務不履行により損害が発生していれば、損害賠償を請求することができます。

 損害賠償の請求は、債務者が債務不履行状態となり、それによって被った損害額を債権者が算定し、債務者に請求することによって行います。しかし、損害の発生の有無や損害額については立証が煩雑であるうえ、後日訴訟となったとき、それらをめぐって争いが起きることが多いのです。


 損害賠償額の予定をしておけば、争いとなったとき、債権者としては損害の事実さえ立証すれば、損害の発生・損害額を立証しなくても、予定賠償額を請求することができます。また、実際の損害が予定賠償額よりも少なかった場合でも、裁判所も予定賠償額を減少することはできません(民法420条1項)。さらに、「もし立ち退かなければ、これだけ払わなければならないんだ」と思うと、債務者としても安易な気持ちで居座り続けることはできなくなります。

 ただし、これをするには当事者の合意が必要であり、また公序良俗に違反するような高額のもの、態様のものは無効となります(民法90条)から、その点注意が必要です。
 また、言うまでもありませんが、書面にしておくことも怠らないでください。

2015年05月08日 03時11分

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

関連Q&A

死亡した息子の借金の支払い義務はありますか?

借金返済 2017年09月22日

最近、別居していた息子が亡くなりました。 生前から借金が幾らかあったみたいで、クレジット会社からの請求書が 以前住んでいた住所のアパートから私の自宅へ転送されて来ております。 息子のクレジット内容を幾らか知り、どんな生活であったかを少...

両親が死亡した際の借金(自宅ローン含)は戸籍に残っている私が払わなければいけない?

借金返済 2017年09月20日

私には4年前から絶縁状態にある両親がおります。 今後、関係が修復される事はありえない状況です。 気になる事がありまして、それは、両親が死亡した際の借金(自宅ローン含)は私が支払う事になるのでしょうか? 絶縁状態にあっても、戸籍は残って...

問題は解決しましたか?

弁護士を検索して問い合わせる

弁護士Q&Aに質問を投稿する

投稿する

借金返済に強い弁護士

◆相談料無料◆電話相談可◆夜間/土日相談可(要予約) まずは、ご相談ください。最善の解決に向けて全力でサポー...

【秘密厳守】【初回相談30分無料】【夜間土日対応可】一人で悩まず相談してください。必ずあなたの力になります。

【不当解雇・雇止め・内定取消し又は債務整理の初回相談45分まで無料】労働事件・債務整理・相続に注力しています。

<初回相談無料><当日・休日・夜間相談可能> 経験豊富な弁護士が依頼者の方のご要望を丁寧にお伺いし、解決までの...

専門性と,丁寧なご説明をモットーにする弁護士です。

ページ
トップへ