離婚調停を申し立てられたが離婚したくない場合はどうすればいいでしょうか?

Legalus編集部さん 2015年08月07日

 妻が出産後、体調が悪いとのことで実家へ帰ってしまいました。その後、妻や子供と会えなくなり、しばらくして離婚調停の書類が送られてきました。養育費と慰謝料も請求されています。妻の言い分は、言葉の暴力による精神的苦痛となっておりましたが、まったく身に覚えがないのです。離婚もしたくないし子供も返してほしいのですが、可能でしょうか?



(20代:男性)

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Legalus編集部

     離婚調停とは、正確には「夫婦関係調整調停」と呼ばれるものです。夫婦間での話し合いがまとまらない場合に、調停委員の助力を得て、離婚をするべきかどうか、する場合に子の親権はどちらが持つか、婚姻費用の分担(民法760条など参照)はどのようにすべきかなど、文字通りさまざまな夫婦関係の調整を図っていくものです(参考:裁判所ホームページ)。

     離婚調停は、申し立てられた側には、「いつ裁判所に来なさい」という通知しか来ず、あまり相手方の言い分が伝わってこないのが実情です。調停の場において相手方からの言い分に対して、調停委員に対して回答をし、今後どのようにすべきかをすり合わせていきます。したがって、相手方の言い分を予想し、それに対しての回答をしっかりと準備しておくことが必要になります。対応を誤れば、離婚すべきだ、親権は母親が持つべきだという調停員の心証が形成されてしまう点には注意が必要です。



     ご相談者様のように婚姻関係を継続し、子供とも一緒にいたいということであれば、奥様が「言葉の暴力」と感じるような言動がどのようなものだったのかを振り返る必要があります。



     こうした振り返りと、どのような回答をすればよいのかという対応についてはご自身だけで行うことには限界があると考えられます。離婚問題に明るい弁護士などの専門家にサポートしてもらい、客観的な視点でご相談者様が奥様に対してしてきた対応を振り返り、(場合によっては反省すべきところは反省して)「婚姻関係が継続できる」という結論を得られるような対応方法を練る必要があると考えます。



     仮に、離婚調停においてご相談者様は離婚したくないと言い、奥様は離婚を希望するなど、当事者双方が納得するような結論が得られなかった場合には審判や訴訟に発展します(家事事件手続法257条によって、離婚には調停前置主義が採用されており基本的に調停を経ないと訴訟形式には発展しません)。



     具体的には、調停が成立しなかったものの詳細な離婚条件の「詰め」で齟齬がある場合に、当事者や家庭裁判所調査官が提出した資料をもとに裁判官が条件を決めるのが審判離婚です(家事事件手続法284条)。一方、調停における議論が平行線で結論の一致をみない場合などは離婚訴訟に移行することになります(人事訴訟法2条1号参照)。実際上、審判離婚になることは少なく、もつれた場合は訴訟に発展するケースが多いと言えます。



     あまり考えたくはありませんが訴訟に発展することも想定されます。こうした部分を見越して弁護士などの専門家に依頼されることをおすすめします。



     夫婦間の問題は大なり小なり「ボタンの掛け違え」から傷が広がっていくものです。そして、どちらか一方が悪いという視点ではなく、お互いが悪い点を改めあうというスタンスが重要なのではないかと思います。どうか、いったん深呼吸でもして、夫婦関係を振り返ってみてはどうでしょうか。

2015年08月07日

調停・審判・裁判などに強い弁護士

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