夫の手術の同意書に内縁の妻はサインできない?

User image 1 匿名ユーザーさん 2014年01月07日 04時10分

 先日、内縁の夫が手術することになり、同意書にサインを求められました。

 病院側は私を妻だと思ったようなので、一応「籍を入れていなので内縁の妻である」と説明したところ、手のひらを返したように態度を変え、「あなたは他人ですからサインは無理です」と言われてしまいました。

 その後も私には何も連絡がなく、手術に関する打ち合わせなどは、彼の両親と決めてしまいました。幸い、彼が教えてくれたので、知ることはできましたが・・・。

 手術前の説明と同意書のサインが終われば、ご両親は帰郷する予定でしたが、担当医が「手術後の説明も親族にしかできませんので、しばらくこちらにいてください」引き止め、ここでも私は完全に無視されました。

 結局、本人や両親の了解の下で説明を受けることができましたが、私はまるでそこに居ないかのような扱いを受け、とても悲しい気持ちになりました。

 法的には、内縁の妻は本人や親族の立会いなく説明を聞いたり、同意書にサインすることはできないなのでしょうか? 

(30代:女性)

匿名弁護士

     現在の日本では、手術の同意書にサインするなど本人の重要な権利に関する決定について、法律上の配偶者等の親族(民法725条参照)ではない者が行なうことは、一般には認められていません。

     しかし、これ自体は法律に根拠があるわけではありません。医療関係等では厚生労働省から通達が出ているかもしれませんが、特定の法律が第三者の行為を明文で制限しているわけではありません。

     そうだとすると、内縁の妻が手術の同意書にサインすることも認められてよいように思えます。


     しかし、「万一、手術により完治しなくても、一切異議を申立てません」等という同意書の文言をご覧になれば分かるとおり、これらの書面は、あからさまに言えば、後日、患者の家族から医療過誤に基づく損害賠償支払請求訴訟を提起されることを封じることを主たる目的としているといえます(ただし、このような免責書面にサインをしたからといって、患者側が常に損害賠償請求権が奪われてしまうわけではありません)。

     また、手術が成功した場合、退院時には(本人は病人なので、本人が支払えないときは本人の代わりに)料金を支払うことを確約させる意味もあります。

     そうだとすると、病院側としては、本人に属した一切の権利義務を承継する者、すなわち相続人になりうる者(896条887条889条890条参照)にサインを求める必要があることになります。

     また、後遺障害が残った場合も、相続人となりうる者は通常本人と密接な関係にあると考えられますから、施すべき医療行為について、事前にその者の同意を得ておけばひとまず安心ということでしょう。


     法律上の身分関係が、実生活における人間関係の濃淡を表しているわけではありません。

     しかし、病院側から言えば、万一の場合、内縁の妻が本人の債務を支払ってくれると安易に信じることはできません。

     また、本人の同意があれば別段、意識不明の状態である場合などは、本人との関係を客観的に証明する資料は何もなく、内縁の妻であるという事実さえ保証されないという面もあります。


     家族関係が多様化する現代において、このような硬直した取扱いが相当とは必ずしも思われません。

     しかし、本人の債務を負担する者を確保する基準として明確であることが理由で、「親族」以外は排除するという慣行になっていると考えられます。

     内縁の妻が、本人同意や立会いなく説明を聞いたり、同意書にサインする場合には、親族がいないことが事実上求められるでしょう。

2014年01月07日 04時10分

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

関連Q&A

内縁関係で籍は入れてませんが同居解消したい

同棲・内縁・事実婚 2017年07月03日

籍は入れてませんが、同居して20年近く経ちます。 10年前に、中古マンションを2人の名義でローンを組みました。 この場合、まだローンがそれぞれ残ってる場合でも同居を解消できるのでしょうか? 相手には、まだ伝えてませんが可能なら早めに進...

同棲解消後の荷物を勝手に処分

同棲・内縁・事実婚 2017年06月20日

3ヶ月程同棲していた彼と話が折り合わず 私が身の回りの荷物をもって家を出ました。 彼の貯金がほとんどなかったため、 同棲する家の家賃や、敷金礼金、 家具類のお金など私が立て替えて、 お金も貸していました。 何度か、その家に置いてきた荷...

問題は解決しましたか?

弁護士を検索して問い合わせる

弁護士Q&Aに質問を投稿する

投稿する

同棲・内縁・事実婚に強い弁護士

【電話でのご相談も可能です】些細な悩みでもまずはご相談ください。女性視点でお話を伺います。

じっくりとお話をうかがい“最適な解決”をご提案します。

まずは,お気軽にご相談ください。

《初回相談無料》お客さまの身近なパートナーとして、徹底サポートいたします。

お話ししやすい雰囲気の中で、ご依頼者様のお話をじっくりとお聞きします。

【初回法律相談無料】一人で悩まずご相談ください。全力で向き合い解決に導きます。

ページ
トップへ