外国の判決って日本でも有効なの?

Legalus編集部さん 2016年03月23日

 台湾人夫と台湾の調停で離婚が成立しました。小学2年生の子どもが一人おり、親権は私が持つように決まっています。

 離婚が成立したら、日本に帰る予定にしていましたが、実際、台湾にも面会権があり、日本より厳しいので、日本に帰れるかわからない状況になってしまいました。子どもを連れて無断で帰国すれば、相手が台湾の裁判所に訴え出て、親権が相手に渡る判決が出るかもしれないそうです。

 その時、私と子どもが台湾から引き上げていた場合、その台湾の判決は、日本で有効なのでしょうか?



(30代:女性)

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Legalus編集部

     日本では、民訴法118条の要件が満たされれば、特別の手続を必要とせず、外国判決は承認されます。外国判決が承認されれば、判決国における判決の効力が我が国にも及ぶことになります。



     裁判所による子供の親権者や監護権者の決定など、非訟事件の裁判に関しては、民訴法118条は直接的に適用されませんが、同条1号および3号の要件を満たすときは承認されるとする裁判例があります(東京高判平成5年11月15日)。

     特に同条3号の公序良俗について上記裁判例は、外国裁判所(米国テキサス州)が判決を下した後に生じたことも考慮して検討される旨を述べ、引渡を求められた時点で子供が既に日本語の方が堪能であり、このような状況で引き渡せば言葉の通じない支配保護者の下での生活を強いられることになるとし、引渡を求めることは子供の福祉に反し公序良俗に反するとしました。



     もっとも、日本と台湾は国交がないためこの裁判例のように台湾での判決が日本で承認されるかは、明確にはわかりません。判決の効力が及ぶためには、相手国との間で判決の効力が相互に及ぶ旨の保証があることが要求されているからです(同条4号)。ただし、東京地方裁判所の判決に基づき台湾における強制執行を認めた例があるようです(台湾高等裁判所93年度重上字第290号民事判決)。



     以上の各要件を満たす場合には、日本でも台湾の判決が承認される可能性があります。なお、訴訟の開始に必要な呼出し等を受けずになされた判決については、手続保障の観点から判決の効力が及びません(同条2号)。あなたが台湾を離れたことで、台湾の裁判所からの呼出状などを受け取ることができず、訴訟が確定してしまったような場合にも、判決の効力が及ばないことになります。

2016年03月23日

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