パートナーの不倫相手を訴える方法│有利に進めるための3つのポイント
[投稿日] 2017年05月15日 [最終更新日] 2017年05月15日
不倫・不貞・浮気を得意としている弁護士
山口 寛 弁護士 東京都
日本橋神田法律事務所パートナーの不倫で精神的苦痛を被ったので、その不倫相手に損害賠償を請求したい。愛するパートナーが不倫していたとしたら、そんなふうに思うことがあるかもしれません。
そこで、損害賠償請求を有利に進めるためのポイントをご紹介します 。
裁判を有利に進め るためには証拠を押さえることが必要です。
不倫相手に慰謝料請求をするためには、民法上の不法行為(民法709条)に該当する必要があります。不法行為に該当することの証拠は、被害者自身が集める必要があります。すなわち、相手と不倫していることの証拠を収集しなければなりません。そもそも証拠がないと訴えても認めてもらえないため、証拠集めはとても大切です。
不貞行為の証拠を集める不倫については、不貞行為の証拠を集める必要があります。この不貞行為というのは、端的にいうと肉体関係です。肉体関係があるという証拠が必要です。
例えば、ホテルに2人で入っていく現場写真などは有力です。
他には携帯電話やスマートフォンでのメールやメッセージの履歴。誰が読んでも「これはどうみても肉体関係があった」と思えるものならば、有利に働くでしょう。
他にもパートナーや不倫相手が実際に不倫していることなどを告白している言葉を録音した音源なども考えられるかもしれませんが、録音されている音声が誰のものであるかがはっきりしないことも多く、録音状態や録音されている会話の内容によっては、証拠の価値はそれほど高くないかもしれません。
また、不貞行為として、不倫の相手がパートナーを既婚者だと認識していることを証明することも必要です。
なぜなら、不法行為の要件には故意や過失が必要で、相手が不倫だと分かっていたことやちょっと考えれば不倫だと気がつくということが必要なのです。
例えば、職場が同じならば、日常の会話で話題に上るはずなので、「既婚者とは知らなかった」と主張することは難しいでしょう。
結婚指輪についても、いつもしているなら気が付かないのは不自然です。たとえ会うときは外していたとしても、日焼けの跡などによって一見して分かるなどといった証拠があるのもいいでしょう。
パートナーの携帯電話やスマートフォンを勝手に見て押さえた証拠は認められないのでは、と思ってしまいがちです。しかし、勝手に見たというだけでは、必ずしも証拠として認められないというわけではありません。とはいえ、情報取得の方法によっては、証拠として認められなかった例もありますので、事前に弁護士に相談するのが良いでしょう。
慰謝料を請求するための戦略を練ろう相手に対してなるべく高額の慰謝料を請求したいと思うのは当然かもしれません。そのためには、慰謝料の金額を高額にするための戦略を考えることが必要です。慰謝料というのはご自身の精神的苦痛です。そのため、いかに精神的苦痛の度合いが大きいかを主張することになります。例えば、高額になるのは以下の要素とされています。
もともとの夫婦関係もともとの夫婦関係がとてもよかったのに不倫によって壊されたことになります。これはとても精神的苦痛が大きいと判断される方向に働きます。
結婚期間結婚期間が長いのもその分精神的苦痛は大きいと判断されます。
不倫関係期間不倫の期間が長い場合も同様です。長期間苦しめられてきたと主張することが可能となります。
精神障害・疾患ご自身が不倫を認識してから、精神疾患を発症した場合なども高額を請求するために有利になります。精神障害や疾患については、医師の診断書を発行してもらうといいでしょう。
専門家に相談してみよう以上の各要素について、ご自身だけで的確に証拠を収集し、訴訟を起こすのは難しいため、弁護士に相談するのがおすすめです。どんな証拠を集めたらいいのか、裁判を有利に進めるための戦略についてアドバイスをもらうことが可能となります。
証拠集めについては、興信所など証拠集めの専門家に依頼するのもいいでしょう。自分で証拠を集めるのはなかなか難しいためです。ただし、興信所が住居侵入等の違法な行為をしてしまうと、逆に不利になる場合もありますので、業者の選定には注意が必要です。
不倫をされてしまうと普段冷静な判断ができていても、できなくなっていることが多いでしょう。そのため、ご自身では良いだろうと思っていても実は裁判では有利にならないものや不利になってしまうこと、気がつかない点も多くあります。そのため、専門家に相談してみることをおすすめします。
更新時の情報をもとに執筆しています。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。
問題は解決しましたか?
弁護士を検索して問い合わせる
弁護士Q&Aに質問を投稿する
不倫・不貞・浮気を得意としている弁護士
トップへ
不倫・不貞・浮気2020年05月21日
離婚問題や男女問題では、パートナーの浮気を原因とするトラブルがあります。 ...
寺田 玲子 弁護士
高松まちかど法律事務所不倫・不貞・浮気2018年07月02日
離婚に関するご相談のご予約をいただく時に,「何か持っていった方がいいものは...
伊東 結子 弁護士
つきのみや法律事務所不倫・不貞・浮気2017年12月19日
そもそも不貞行為とはなにかはっきりしないと思っている方が多いとご相談を受け...
齋藤 健博 弁護士
銀座さいとう法律事務所