交際相手に奥さんがいた!慰謝料を請求したい!!

User image 1 Legalus編集部さん 2014年01月07日

 去年の8月から彼から熱烈にアプローチされ交際が始まりましたが、今思うと付き合おうと言う言葉はありませんでした。半年くらいは親の紹介などせず気楽に付き合いたいと言われました。ところが最近結婚していることが判明しました。

 結婚していることを問いつめると最初から遊びだと言ったので訴えることはできない、途中までは挿入したけれども、正式に性交渉をした訳じゃないと主張しています。奥さんとはお互いに遊びを容認している関係だとも言っています。

 騙されたのは事実ですしなんとか彼から慰謝料をもらいたいのですが・・・。また、奥さんから訴えられることはありますか?



(40代:女性)

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Legalus編集部

    相談者から男性への慰謝料請求について



     本件のような場合、貞操権を侵害されたとして、慰謝料請求をすることが考えられます(民法709条710条)。

     貞操権とは、性的自由に対する不当な干渉を受けない権利、つまり純潔を侵害されない権利のことをいいます。この貞操権は、個人の権利の側面と夫婦間においてそれぞれが相手方に対して有する義務の裏返しという2つの側面を持つ権利です。

     今回は、個人の権利の側面での貞操権侵害を主張することになります。



     本件では、相手男性は正式に性交渉をしたわけではないと主張されているようですが、たとえ男性が射精していなくても性交したといえると考えられます。

     なぜなら、姦淫とは性交をいい、男性器の女性器に対する一部挿入で既遂に達し、妊娠および射精の有無は問わないとするのが判例・実務だからです。

     これは刑事事件である強姦罪に関しての議論ですが、法解釈の統一性から民事においても同じことは言えると考えられます。



     したがって、相談者としては、相手方男性に妻がいると知っていれば性交渉をしなかったとして、性的自由が侵害されたとして慰謝料請求を求めるということになります。



     もっとも、判例において貞操権侵害が認められたケースでは、(1)男性が結婚をほのめかしていた、(2)女性が若年(未成年)で思慮が十分でない、(3)男性から積極的に交際を持ちかけた、(4)男性にとっていわゆる「遊び」であったなどの男性側の違法性が判断要素となっています(最判昭和44年9月26日参照)。



     本件では、確かに、(3)男性から積極的に交際を持ちかけており、(4)男性も「遊び」であったことを認めています。

     しかしながら、(1)男性は相談者に対し結婚をほのめかしてはいないこと(むしろ気楽に付き合いたいと言っていること)や(2)相談者は思慮が十分な成人女性であることから、相談者の請求が裁判で認められる可能性は低いといえます。



    男性の妻から相談者への請求について



     相談者は相手男性に配偶者がいることを知らなかったので、相手の奥さんの妻としての権利を侵害することについての故意がありません。

     したがって、相談者が相手男性に配偶者がいることについて知らないということに関して過失がなければ、相手の奥さんから不法行為責任(民法709条)を請求されたとしても、それが裁判において認められることはありません。

2014年01月07日

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