不倫相手から、子供を生む条件で車を贈与されたが・・

Legalus編集部さん 2014年01月07日

 1年ほど前、妻子ある男性と愛人関係にありました。お付き合いが始まってしばらくしたころ、男性に「僕の子供を産んでほしい」と言われました。もちろんシングルマザーとしてですが。私も了解し、二人の交際は続いていました。

 当時、私は軽自動車に乗っていたのですが、男性が「もし事故でもすれば危ないし、将来妊娠した時にやはり軽自動車だと不安だ」と言って、普通自動車の購入費用を出してくれました。車代240万円を私の口座に振り込んでもらい、私名義で車を購入しました。

 結局私は妊娠せず、何ヶ月か経って私の方から別れを切り出すと、「車代240万円を返せ」と言われました。「子供を産むという目的で二人は付き合ってきたし、子供の為に車代を出した。その目的が達せないのであれば、約束を破ったということだから車代を返せ」と言います。「返さなければ家まで行く」など、脅迫めいたことも言います。

 私は車代を返金する必要があるのでしょうか?

(20代:女性)

関連Q&A

離婚したいんですが

不倫・不貞・浮気 2016年11月06日

私が浮気したんですが、浮気した私から離婚の請求した場合、認められるのでしょうか?

不倫相手の奥様にどう対応すればいいでしょうか?

不倫・不貞・浮気 2016年10月31日

既婚男性と知りながら、1年に及び不倫をしてしまいました。 相手からの猛アピールに折れ続けていましたが、何度別れを申し出てもつきまとって強引に引き止められるを繰り返し、限界を感じて終わらせました。 その後しばらくして、奥様から、不倫をし...

解決してない質問があれば、新しく質問を登録しましょう!

新しく質問する

Legalus編集部

     二人はいわゆる不倫の関係にあったわけですが、法律上、このような関係は公序良俗に反するもの(民法90条)として、不法であるとの評価をうけます。

     そして、このような価値観は、二人の間で行われた法律行為に対する法律の態度にも影響します。


     たとえば、「大学に合格したら、バイクを買ってあげる」という約束は、条件付きの贈与契約(549条)です。このような契約は、公序良俗に反することもなく、また不法行為を条件とするもの(132条)でもないため、有効に成立します。

     有効に成立した契約は当事者を拘束し、一方が契約によって生じた義務を履行しないとき、相手方は債務不履行責任(415条)などを追及することができます。

     そして、終局的には、裁判により勝訴判決を得て、相手方の財産に強制執行して目的を達成することが認められます。

     これが、「法律の保護を受けることができる」という意味です。

     しかし、不法と評価された契約は、法律による保護を受けることができません。

     「不倫の関係において、子どもを生むことを条件として車を贈与する」という契約は、不法な関係を形成・継続するためになされた不法なものと評価され、それ自体が無効です。したがって、子どもを生んだのに相手が車を贈与しない場合でも、車を贈るという債務を履行せよと求めることはできないのです。


     では、今回のご相談のように、不法な契約に基づいてある物を贈与した場合、返還請求できるのでしょうか。契約自体が無効なら、それに基づいてした行為も当然無効となり、法律上原因のない給付である「不当利得」(703条、704条)として、返還を請求できるようにも思えます。

     しかし、このような贈与は、不法の原因のため給付を行なった「不法原因給付」(民法708条)として、法律の保護を受けることができません。このような場合においても返還請求ができるとすると、法が不法な行為をした者の権利の実現に助力したことになってしまうからです。

     このように、「反社会的な行為を行った者には、法律の保護が与えられない」という建前を、「クリーンハンズの原則」といいます。


     したがって、男性は金銭あるいは車の返還を請求することはできないし、あなたは金銭も車も返す義務はありません。

2014年01月07日

不倫・不貞・浮気に強い弁護士

解決してない質問があれば、新しく質問を登録しましょう!

新しく質問する
ページ
トップへ