自分名義の家は財産分与の対象になるのでしょうか?

Legalus編集部さん 2014年06月30日

 離婚時の財産分与はどのようなものが対象になるのでしょうか?結婚前自分に貯金があり結婚直後、家を自分名義(現金払い)で買いました。離婚する場合は家は財産分与の対象になるのでしょうか?



(40代:女性)

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Legalus編集部

     財産分与とは、婚姻中に夫婦が協力して蓄積した財産を清算することです(民法768条)。

     財産分与の対象となるかは、その財産が共有財産かどうかで決まります。名義にかかわらず、婚姻中に夫婦の協力により形成、維持されたものであれば共有財産とされます。他方、「婚姻前から有していた財産」と「婚姻中でも夫婦の協力とは無関係に取得した財産」は特有財産として財産分与の対象とはなりません(民法762条1項)。

     ご相談者の方は結婚前に貯金があり、それを原資として結婚直後に家を購入されています。とすれば、基本的には特有財産として財産分与の対象にはならない可能性は高いと思われます。

     もっとも、結婚後、旦那様が家の価値を維持できるように協力して生活していたと判断されれば、共有財産と判断され、価値の維持における貢献度に応じて分与の対象となる可能性があります。例えば、結婚後、旦那様が働き、相談者の方が専業主婦となって長らく過ごされていたなどの状況があり、離婚時の主たる財産は持ち家だけという状況であれば、旦那様の働きによって家を手放すことなく生活できたのだから、一定程度家の価値を分配されるべきものであるという判断もありえます。

     裁判所の判断傾向としては、「当事者の一方が過当に負担した婚姻費用の清算のための給付をも含めて財産分与の額および方法を定めることができる」(最判昭53年11月14日)とあり、結婚前の一方的支出だけでなく、結婚後の一方的負担なども考慮し、個別的事情に即して共有財産かどうか、どの程度の金額にすべきかを決していくものとなります。

     なお、財産分与には、大きく



    1. 清算的財産分与

    2. 慰謝料的財産分与

    3. 扶養的財産分与



    の3種類があるとされています。
     (1)は文字通り、夫婦生活において築いた財産の清算を意味します。(2)は(1)に加えて、離婚における慰謝料を含め入れて財産分与を行うことを意味します。(3)は、離婚直後の生活にかかる費用を含めいれて行う財産分与です。

     支出の多寡だけではなく、上記の点も加味して判断されることになります。

2014年06月30日

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