弁護士コラム

改正民法・自筆証書遺言

[投稿日] 2019年03月04日 [最終更新日] 2019年03月04日

民法が改正されて,2018年7月13日に公布されました。新民法の施行は原則として2019年7月1日です。

 

 

相続法も大幅に改正されました。

大きな改正点の1つに自筆証書遺言制度の改正があります。

 

 

まず,現行制度では,自筆証書遺言は,文字どおり自筆(手書き)する必要があるのですが,本文だけでなく,日付も署名も財産目録も全て自筆する必要がありました(民法968条1項)。

特に財産の多い方にとっては財産目録を手書きするのはかなり大変なことでした。

 

 

それが,改正後は,財産目録の部分については自筆しなくてもよくなりました。例えばパソコンなどで作成してもOKです(改正民法968条2項)。
ただし,パソコンなどで作成した財産目録には全てのページに自署と押印が必要です。

 

 

そして,改正民法の施行日は,基本的に2019年7月1日なのですが,上記自筆証書の部分の改正は,例外で,既に2019年1月13日に施行されました。

 

 

ですので,これから自筆証書遺言を作成する場合は,上記の新しい法律が適用されます。

 

 

また,改正民法では,自筆証書遺言についての保管制度ができました。

 

 

これまで,自筆証書遺言には特に保管制度はなく,自宅で保管したり知人に預けたりしていました。

 

 

しかし,自宅に保管していると,親族が見つけて読んでしまったり(内容に不満がある人が見つけた場合,隠してしまうことも考えられます。),紛失してしまうことがあります。知人に預けていてもその知人が遺言者より先に亡くなると,遺言書の存在が分からなくなることもあります。

 

 

また,改正法では,法務局において自筆証書遺言を保管する制度が創設されました。この部分は民法ではなく,「法務局における遺言書の保管等に関する法律」(以下,「遺言書保管法」といいます。)という別の法律で定めました。

 

 

遺言書保管法によると,遺言者は,遺言者の住所地若しくは本籍地又は遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所の遺言書保管官に対して,遺言の保管申請を行うことができます。

 

 

なお,遺言書の保管申請は遺言者が自ら出頭して行わなければなりません。

 

 

遺言者の死亡後,相続人や受遺者等(関係相続人等)は,「遺言書情報証明書」の交付を請求できる他,遺言書原本の閲覧も請求できます。

 

 

さらに,遺言書保管法の手続によって保管された自筆証書遺言については,検認手続をする必要がありません(遺言書保管法11条)。

 

 

ただし,遺言書保管法の施行日は2020年7月10日ですので,ご注意ください(施行前には自筆証書遺言の保管を申請できません。)。

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木野 達夫 弁護士

取扱分野
相続 交通事故 離婚・男女

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