不公平な生前贈与と遺言、従わないといけない?

User image 1 Legalus編集部さん 2015年08月17日

 私の夫の両親(義親)は夫の弟のことを溺愛しています。義親が生前にその所有する家を夫に内緒で弟に贈与した場合に、夫はその家を取得することはできないのでしょうか。また、義親が「財産全部を弟に相続させる」旨の遺言を作成して死亡した場合、夫は財産を取得することができないのでしょうか。

(30代:女性)

関連Q&A

財産分与について

遺産分割協議 2017年04月21日

よろしくお願いします。 先日祖母が亡くなりました。 祖母には長女(私の母)と婿養子に出した長男(叔父)がいます。 母は数年前に亡くなり、今回祖母が亡くなった事で叔父から財産分与の話が来ました。叔父は土地と預貯金は全てもらいたいので、手...

兄妹の一人が両親の遺産を独り占めしています。

遺産分割協議 2017年04月15日

私は4人兄妹で母が6年前に亡くなり、父が去年亡くなりました。 両親と同居していたのは姉一人で、私はずっと別居しておりました。 母が亡くなった時、母名義の預金や株証券、自動分配の生命保険等を同居している姉が全て自分名義にするけど、その内...

解決してない質問があれば、新しく質問を登録しましょう!

新しく質問する

Legalus編集部

     義親がその所有する家を弟に生前贈与した場合、家の所有権は弟に移転し、義親は家の所有権を失います。その後、義親が死亡しても、すでに家は義親の相続財産ではないため、夫がその家を相続することはできません。また、義親が「財産全部を弟に相続させる」旨の遺言を作成して死亡したときも、夫は財産を相続することはできません。

     もっとも、夫が相続財産の一部を取得することができる場合があります。民法には、兄弟姉妹以外の相続人(遺留分権利者)の遺産に対する期待を保護する「遺留分」制度があります。夫の遺留分が侵害された場合、夫は相続開始後に遺留分減殺請求をすることができます。(民法1031条)。

     遺留分が侵害されたかどうかは、以下の計算式を使って算定します。




    1. 遺留分算定の基礎となる財産=〔相続開始時の相続財産〕+〔遺贈、相続開始前1年内にされた贈与された財産(注)〕-〔相続債務〕

      (注)婚姻・養子縁組・生計の資本のために相続人に対して贈与された財産(特別受益:民法903条1項、最判平成10年3月24日)や、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与したとき(民法1030条)は、1年以上前に贈与されたものであっても算入されます。

    2. 具体的遺留分の割合=〔抽象的遺留分(相続人が配偶者・子のときは2分の1、それ以外のときは3分の1:民法1028条)〕×〔法定相続分〕

    3. 遺留分侵害額=(A)×(B)-{〔相続によって得た財産-相続債務分担額〕}-〔遺贈、贈与を受けた額〕



     たとえば、義父が義母、あなたの夫、弟を残して死亡したとします。この場合、各人の法定相続分は、義母(義父)が2分の1、夫および弟が各4分の1となります(民法900条1号、4号本文)。義父は家(1億円)と預金(2400万円)、借金(400万円)を有していました。義父が弟に対して家を死亡の半年前に生前贈与していた場合、夫は弟に対して遺留分減殺請求できるでしょうか。


    1. 遺留分算定の基礎となる財産=〔預金(2400万円)〕+〔家(1億円)〕-〔借金(400万円)〕=1億2000万円

    2. 夫の具体的遺留分の割合=〔2分の1〕×〔4分の1〕=8分の1

    3. 夫の遺留分侵害額=1億2000万円(A)×8分の1(B)-{〔600万円(相続によって得た財産:預金2400万円×4分の1)-100万円(相続債務分担額:借金400万円×4分の1)〕}-〔0円〕=1000万円
      夫は、弟に対して1000万円分の遺留分減殺請求をすることができます(民法1031条)。夫が弟に対して遺留分減殺請求をした場合、弟が1000万円を価格弁償しない限り(民法1041条1項)、夫は、家の所有権の10分の1(遺留分侵害額:1000万円÷家:1億円)を取得することになります。

2015年08月17日

遺産分割協議に強い弁護士

【初回相談無料】どなたでもお気軽にご相談ください。

まずは、お気軽にお問い合わせください。事務所に駐車場もあります。

解決内容を納得していただけるようなご説明と打ち合わせを心がけています

おひとりで悩まず、まずはお気軽にご相談ください。※面談相談のみお受けいたします。電話やメールのみでの法律相談・...

【堺市】南海本線堺駅すぐ

解決してない質問があれば、新しく質問を登録しましょう!

新しく質問する
ページ
トップへ