税関から「認定手続開始通知書」が来た!

Legalus編集部さん 2015年06月24日

 ネットオークションで「ブランド品本物100%」という品を落札したのですが、財務省税関から「認定手続開始通知書」が届きました。この場合、落札側としてはどうしたら良いのでしょうか?本物だと信用していたのにコピーだった場合、落札者は罪に問われるのでしょうか?

 また認定手続き通知書には、「商品は知的財産侵害物と認定されると関税法69条の11第2項の規定に基づき物品を没収して廃棄することがあります。」と書いてありますが、これは落札側である私が判断しても良いのでしょうか?



(20代:女性)

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Legalus編集部

     本物であると信じて輸入したのであれば、罪に問われることはないでしょう。商標法侵害(商標法78条)は、故意でなければならないからです。



     次に、認定手続開始通知書について説明します。

     知的財産侵害物品に該当すると思料される貨物を「侵害疑義物品」と言います。その侵害疑義物品について、侵害物品に該当するか否かを認定するための手続きが「認定手続」です(関税法69条の12第1項、同施行令62条の16)。

     税関は、知的財産侵害物品の疑いがある貨物(疑義貨物)を発見した場合には、輸入者及び権利者に対して認定手続を開始する旨を通知するとともに、これに併せて、輸入者及び権利者双方にそれぞれの名称又は氏名及び住所を通知します。今回、相談者のもとに届いた「認定手続開始通知書」はこの通知です。

     この通知が届いてから10日以内(正確には10執務日以内)は、税関に意見・証拠を税関に提出することができます。なお、輸入者は、権利者と争わず、当該疑義貨物について滅却、廃棄、任意放棄、積戻し、輸入同意書の取得、切除等の修正などのいわゆる「自発的処理」を行うことができます。

     つまり、税関において「知的財産侵害物」であると判断される前に輸入者自らその所有権を放棄することができるということです(もちろん、認定手続の中で反論することも可能です)。

     この「自発的処理」を行えるのは、輸入者である相談者であって、輸出者ではありません。なぜなら、輸出入においては、輸出者が輸出禁止物を輸出しない義務を負い、輸入者が輸入禁止物を輸入しない義務を負うからです。ですから、認定手続を進めるか、自発的処理を行うかの判断は、相談者自身が行わなければなりません。



     なお、本件疑義物品を放棄したことによる(落札額相当分の)損害について相手方に請求し支払ってもらうのは難しいでしょう。

     その理由として、まず、出品者が出品した商品が日本において輸入禁止物であるということを知りながら、そのことを黙って相談者に販売した、というような事情がない限り、損害賠償請求が認められない可能性があるためです。上にも述べたように、輸出者は輸出禁止物を輸出しない義務を負うのみであり、特にオークションサイトのように不特定多数の人が利用する場において、落札者の輸出入規制を把握しなければならないというのは、行きすぎといえるからです。

     さらに、相手方が海外に在住している場合、日本と相手方の国どちらの法律を適用するかという問題があります。今回のようにオークションサイトを利用した場合、当該サイトの規約によってどこの法律に従うかが定められていることがほとんどですので、損害賠償請求を考えておられるのでしたら、まずは規約を確認してください。

     規約において定められていない場合には、「法の適用に関する通則法」の17条によって日本の法律が適用される可能性があります。また、相手方が業者の場合は同法11条1項によって日本の法律(特に消費者契約法)が適用される可能性もあります。

     しかし、仮に日本の法律が適用されかつ相談者が全面的に勝訴したとしても、相手が外国に在住している場合にはその判決の執行(判決を実現する手段)も一筋縄ではいきません。なぜなら、相手国の裁判所において日本での判決の承認を得る必要があるからです。



    参考:税関における認定手続きの流れ

    www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/isyou04/08.pdf

2015年06月24日

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