不正アクセス行為は未遂でも犯罪になる?

Legalus編集部さん 2014年01月07日

 以前パートとして勤めていた会社で経理全般を任されておりました。あるとき、お客様からの急な振込みを確認しなければならないことがあり、社長に連絡が取れなかったため、焦った私は会社の口座にインターネットからアクセスしてみました。しかし、考えてみるとパスワードが分からず、確認はできませんでした。

 辞職後、社長に「アクセスしようとした行為は犯罪だ。謝罪文書を書かなければ訴える」と言われました。私のお給料も謝罪しない限り支払わないと言っています。

 無視していたのですが、その後、何度も謝罪を要求され、「謝罪しなければ法的手段を取る」とのことです。このまま無視しないで、連絡した方が良いのでしょうか?

 ちなみに、社長は社内で監視カメラを設置しており、また、自分にはヤクザも恐れる力がある、と日頃から言っていました。

(30代:女性)

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Legalus編集部

     あなたが、インターネットから会社の口座にアクセスしようとした行為が、なんらかの犯罪類型にあたるとしても、顧客からの急な振込みを確認するための緊急避難(刑法37条)にあたり処罰されないとの主張が考えられます。もっとも、緊急避難が認められるためには、他にもっと犠牲の少ない方法がなかった事等、いくつかの要件を満たすことが必要です。例えば、振込み確認のためには通帳への記帳が可能ではなかったか等が問題とされるでしょう。

     しかし、そもそも、あなたの行為がなんらかの犯罪類型に該当するといえるでしょうか。

     社長は、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」のことを言っていると思われます。この法律は第3条で、不正アクセス行為を禁止しています。不正アクセス罪が成立するためには、次の要件が必要です。


    • コンピュータ・ネットワークを通じて、パソコンへのアクセスが行われたこと

    • 他人の識別符号(IDとパスワード)等が入力されたこと

    • アクセス制御機能によって制限されている特定利用をすることができる状態にさせたこと

     あなたは、識別符号(パスワード)が分からず入力できなかったわけですから、この法律によって禁止されている不正アクセス行為をしたことにはなりません。また、この法律には「未遂」を処罰する規定はありません

     したがって、社長からの謝罪の請求は理由のないものといえます。


     支払われていない給与については、労働基準監督署で相談できますが、まず、あなた自身が給与の請求をすることが必要です。

     書留郵便で、「○年○月○日までに、給与(○日分)を、お支払いください」という内容の文書を会社宛に送ります。振込先の口座番号も記載しておきます。必ず、配達証明を付けるとともに、送付する文書のコピーをとっておきます。(内容証明郵便であれば、それにこしたことはありませんが、書留でも請求した事実がわかれば足りるとのことです。)

     それでも給与が支払われない場合には、あなたの地域の管轄の労働基準監督署でご相談ください。配達証明と送付した文書のコピーを持参し、未払い分給与の支払いを指導してもらうよう申告します

2014年01月07日

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