証人に無理やり出廷をやめさせると罪になる?

User image 1 匿名ユーザーさん 2015年06月25日 20時07分

 今父親が拘置所にいますが 事件の証人として 母親が出廷依頼を受けました。 母親は出廷する意思であったにもかかわらず 事件に関係の無い妹が独断で母親を押さえつけ 強引に出廷を拒否させました。

 理由は 父親の罪を重いままにさせて 執行猶予などがつかない様にさせる為だと姉の私に言いました。 この場合 妹も何らかの処罰など受けますか。



(年齢不詳・女性)

匿名弁護士

     妹さんの行為は、証拠隠滅罪刑法104条)に該当すると考えられます。



     この証拠隠滅罪の「証拠」には、物的証拠(例えば、殺人に使われたナイフなど)のみならず、証人等の人的証拠も含まれます。

     したがって、証人として出廷予定であった相談者のお母さんも、ここにいう「証拠」にあたります。



     なお、「証拠」は刑事事件に関するものであれば、犯罪の成否に関するものに限られず、情状に関する証拠も含まれます(大審院昭和7年2月10日判決)。

     したがって、相談者のお母さんが情状証人(情状酌量を求めるための証人)であっても、お母さんは「証拠」にあたります。



     そして、証拠の「隠滅」とは、証拠の顕出(裁判上に現れること)を妨げ、又はその効力を滅失・減少させるすべての行為をいいます(大審院明治43年3月25日判決)。

     したがって、妹さんが、お母さんに出廷を拒否させた行為は、「証拠」であるお母さんが裁判上に顕出することを妨げたと言えるので、証拠の「隠滅」にあたると考えられます。



     以上より、妹さんの当該行為は証拠隠滅罪に該当すると考えられます。



     なお、妹さんの行為は、出廷予定であったお母さんに強引に出廷をやめさせたというものですので、証人等威迫罪刑法105条の2)にもあたると考えられます。

     本条の「強談威迫の行為」にいう、強談とは他人に対し言語をもって強いて自己の要求に応じるよう迫る行為をいい、威迫とは他人に対し言語挙動によって気勢を示して不安の念を生じさせる行為をいいます(大審院大正11年10月3日判決)。

     妹さんの行為はこれにあたると考えられます。



     以上の通り妹さんの行為は犯罪を構成するものであると考えられますので、お父さんの弁護人にご相談されることをお勧めします。

2015年06月25日 20時07分

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

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