弁護士コラム

【被害者参加】犯罪の被害者となってしまった場合

[投稿日] 2020年10月25日 [最終更新日] 2020年10月25日

交通事故や引ったくり、放火など、事件に巻き込まれるときは突然です。

もちろん長年揉めて、最終的に傷害事件となってしまったというケースもありますが、それでも殴られたり刺されたりすることを予想していたという人は少ないでしょう。

犯罪の被害者となってしまった場合、以前は刑事裁判に参加することは出来ませんでした。

もちろん被害者として警察や検察官から事情聴取はされますが、刑事裁判において自分の意見を陳述したり、被告人に質問をしたりすることは許されませんでした。

しかし法制度が改正され、被害者が刑事裁判の当事者として刑事裁判に参加することが認められたのです。

これが、被害者参加といいます。

全ての刑事事件に参加することが出来るものではなく、殺人や傷害、過失運転致死傷など一定の刑事事件に限られています。

例えば、交通事故で被害に遭い、加害者が刑事裁判を受けることとなった場合、被害者の方は加害者の刑事裁判に被害者参加をすることが出来ます。

私も被害者参加弁護士として多数回、被害者参加手続きに関わってきましたが、その半数は過失運転致死傷事件でした。

被害者参加をした場合には下記の行為をすることが出来ます。

① 刑事裁判期日に当事者として出席すること

  →傍聴席ではなく、検察官の横で、より加害者に近い場所で裁判を見ることが出来ます。

   もちろん、加害者が怖い、直接顔を合わせたくないというような場合には、遮蔽措置を取ってもらうこともできます。

② 心情に関する意見陳述をすること

  →自分の気持ちを、自分の言葉で、加害者や裁判官の目の前で述べることが出来ます。

③ 被告人質問

  →被告人に直接、質問をすることが出来ます。

   被告人とは刑事裁判が終われば、もう一生会わないという立場の方も多いでしょう。

   最後の機会として、被告人に対し、聞きたいことを聞くことが出来ます(もちろん事件に関連することですが)

④ 事実又は法律の適用についての意見陳述をすること

  →何年の懲役を希望するかなどの求刑は検察官が行います。

   しかし被害者として、法律の適用についての意見陳述をすることが出来ます。

 

このように、被害者に対して刑事裁判はひらかれてきています。

突然事件に巻き込まれ、訳が分からないまま事件を終わらせてしまうのではなく、被害者参加制度を利用して、きちんと自分の中でも事件を消化する、ということも大切かもしれませんね。

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寺田 玲子 弁護士

取扱分野
離婚・男女 交通事故 犯罪・刑事事件

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