未払い残業代の請求など「労働問題」の案件を依頼していた法律事務所(アディーレなど)が業務停止した場合の、よくある質問
[投稿日] 2017年10月19日 [最終更新日] 2017年10月26日
労働を得意としている弁護士
2017年10月11日にアディーレ法律事務所が業務停止処分を受けてから、未払い残業代の請求など労働問題の案件を依頼している依頼者の間で「今後どうなるのだろう?」という声が上がっています。
弁護士会も相談窓口を設置していますが、電話が混み合い、つながりにくい状況が続いているようです。
<<相談窓口一覧>>
以下に、よくある質問をまとめましたので、参考にしてください。
よくある質問Q.
業務停止になると、どうなりますか?
A.
受任している事件について依頼者との委任契約を解除しなければなりません。
Q.
連絡が取れないのですが、どうしてですか?
A.
業務停止処分期間中は、法律事務所の施設を使用することができなくなるため、電話もつながらなくなります。
また、ホームページの公開も禁止されるため、依頼者側・事務所側双方で連絡手段がなくなってしまいます。
※ただし、アディーレ法律事務所の場合は、その影響の大きさからか、電話対応をしているようです。件数が多すぎるため電話はつながりにくいようですが、事務所側からも連絡をしているようなので、待っていると連絡が来る可能性もあります。
Q.
既に支払っている着手金や預り金はどうなりますか?
A.
着手金については、委任契約の内容にもよりますが、案件の進捗に応じて一部が返金される可能性があります。
預り金については、使用されていない分については返金されます。預り金口座で別に管理され、他の用途に使用してはならないとされているためです。
※アディーレ法律事務所の場合は、着手金は進捗に合わせて返金を実施しているようです。そのため、全てではないものの一部金額が返還されるはずです。
Q.
今後は自分で裁判しなければなりませんか?
A.
他の事務所に変更したり、弁護士個人に再依頼しない限り、自分で裁判をしなければなりません。
次回期日が迫っているにもかかわらず、依頼する事務所が決まっていないときは、裁判所に期日の延期ができないか相談してみましょう。
Q.
他事務所に変更するにはどうしたらいいですか?
A.
新たに他の事務所との間で委任契約を結ぶことになります。
業務停止となったことで契約解除となりますが、念のため、依頼者の側からも解任通知を出しておいたほうがよいでしょう。 解任通知書の内容も、新しく依頼する事務所に相談できます。
業務停止処分を受けた事務所は新しく依頼する事務所に対して事件の引き継ぎをしなければならないとされており、変更後は新旧事務所間で引き継ぎがなされるはずです。
Q.
他事務所に変更する際、新たに着手金がかかりますか?
A.
別の契約となるので、一般的には新たに着手金が必要となります。新たな費用負担を避けるために、着手金無料や完全成功報酬の事務所を選ぶという方法もあります。
Q.
委任契約を解除した後、報酬を請求されることはありますか?
A.
委任契約の内容にもよるので、委任契約書を新しく依頼する事務所に持参して相談してみましょう。
Q.
あとは相手方からの支払いを待つのみだったのですが、どうしたらよいですか?
A.
法律事務所の口座に振り込まれることになっているはずですが、業務停止に伴い口座が利用できなくなります。
引き継いだ法律事務所の口座を新たに伝える必要があります。
弁護士を検索する
お困りの場合は、交通事故の案件を得意とする弁護士を検索し、依頼中の法律事務所が業務停止になってしまったことを説明して引継ぎが可能か問いあわせてみるとよいでしょう。
引継ぎ対応可能な法律事務所
所在地 | 東京都狛江市東和泉3-6-13 セントポリア多摩川306 |
---|
狛江市の法律事務所です。電話・メールにてアディーレ法律事務所に依頼中であることを伝えてください。
借金問題、離婚問題、交通事故、労働問題も含め、さまざまな案件への対応が可能です。
所在地 | 神奈川県横浜市中区常盤町1-2-1 関内電子ビル2階C |
---|
横浜市の法律事務所です。労働問題に力を入れており、労働問題に関する案件の引継ぎ対応が可能です。
電話・メールにてアディーレ法律事務所に依頼中であることを伝えてください。
更新時の情報をもとに執筆しています。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。
問題は解決しましたか?
弁護士を検索して問い合わせる
弁護士Q&Aに質問を投稿する
労働を得意としている弁護士
渡邉 祐介 弁護士 東京都
ワールド法律会計事務所トップへ
労災2020年10月20日
(労災とは?) 労災とは、労働災害のことで、具体的には通勤・業務中に発生し...
北川 靖之 弁護士
キタガワ法律事務所給料・ボーナス2020年10月17日
最高裁は、非正規労働者について「扶養手当」などの請求を認めました(令和2年...
福富 裕明 弁護士
東京FAIRWAY法律事務所退職・解雇・雇止め2020年05月28日
「さよならブラック企業」(ヤングキング)の監修にあたり、コラム「正しい働き...
小澤 亜季子 弁護士
センチュリー法律事務所