退職直前に付与された有給休暇は全て使えない!?

Legalus編集部さん 2014年01月07日

 5月末で退職します。一昨年の10月10日に入社して、4月10日に有給休暇が11日付与されています。上司に相談したところ、4月10日に付与された有給休暇については、すべては使えず、1年間の出勤した日数によって、算出するといわれました。


 1年6ヶ月勤続すれば、付与され、途中で退職しても使えるものではないのでしょうか


(30代:男性)

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Legalus編集部

     有給休暇は、(1)6ヶ月間継続勤務し、(2)全労働日の8割以上出勤した労働者について、採用後満6ヶ月に達した日の翌日に10労働日(その後毎年1日ずつ増加)の年休権が発生する、という制度です(労働基準法第39条)。


     ですから、あなたが入社1年6ヶ月後である4月10日に付与された有給休暇11日間は、あなたが考えていらっしゃる通り、4月10日時点で完全に11日間発生し、その後あなたがいつ退職しようが、日割りなどにする必要は無く、退職までの間に、自由に全てを消化することができます。

     有給休暇は、過去の労働に対する「ご褒美」であり、今後の労働に対する「期待」では無い、とも言えます



     そして、有給休暇は、労働者が希望する日に取得できるのが原則です。

     ただ、労働者が一斉に有給休暇を申請した場合など、いついかなる場合も労働者の希望だけを聞いていたのでは、会社としても色々と不都合が生じます。

     そこで、労働者の希望する日に有給休暇を与えることが「事業の正常な運営を妨げる場合」に限り、会社はその日に有給休暇を与えなくても良いとされています(時季変更権の行使労働基準法第39条4項)。



     もっとも、時季変更権の行使には、「他の時季に有給休暇を与える」可能性の存在が前提となります。

     そこで、労働者が退職時に未消化年休を一括時季指定する場合には、「他の時季に有給休暇を与える」可能性が無いので、争い有るところですが、一般的には、時季変更権を行使できないと考えられています。



     いずれにせよ、今年の4月10日以降の出勤日数により、既に4月10日に発生した有給休暇の効力が左右されることはありません。

2014年01月07日

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