いきなり退職か降格かを選べと言われた!

Legalus編集部さん 2016年01月29日

 社員契約から半年たった頃、いきなり「社員契約を破棄して、退職または週の半分出勤のパート契約かどちらかを一週間以内に決めてください」と言われました。退職の場合は、先月働いた分の給料と、締め日から退職までの期間の働いた日数を日割計算した額を支払うと言われました。社員契約をしてから、遅刻欠勤なく真面目に働いて来ました。あと一週間で職を失うとなると、家賃の支払いや生活が出来なくなってしまう為、とても困ります。



(20代:女性)

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Legalus編集部

     相談分からは、雇い主から一方的に会社を辞めるか、正社員からパート従業員への降格の選択を迫られていることがうかがえます。しかしながら、自主退職及び降格に関しては従業員である相談者の同意なしには実現することができません。仮に、相談者が今回の選択に応じなかった場合に使用者が解雇をしようとしても、解雇は法律上制限されています。

    まず、自主退職は当然相談者が申し出ない限り実現することはありません。また、正社員からパート従業員への降格などの労働契約の変更は、労働者に重大な影響(主に不利益)を及ぼしますので、使用者が一方的に変更することは許されず、十分な話し合いの上、労働者の同意を得ることが必要です。ですので、相談者が降格に同意しない限り雇い主が一方的に降格することはできないのです。仮に、そのようなことが行われた場合には違法行為として労働基準監督署へ通報されるとよいでしょう。
    ですので、相談者としてはどちらも応じるつもりはないと回答されるとよいでしょう。
    その場合、雇い主は相談者を解雇してくるという手段に出ることが予想されます。しかし、前述の通り解雇は法律上制限されています。
    まず、解雇が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」には、権利濫用にあたり無効となります(労働契約法16条)。そして、合理的な理由はかなり厳しく判断されます。今回、雇い主がどのような理由で相談者に話を持ちかけたのかはわかりませんが、整理解雇の必要性などの経営上の理由でもない限り正当な解雇とは認められません。仮に、不当解雇された場合には裁判所に地位の確認請求訴訟を提起されるとよいでしょう。

    また、使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければなりません(労働基準法20条1項1文)。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければ労働者を解雇することはできません(同20条1項2文)。もっともこの場合の解雇も解雇権の濫用があってはなりませんので、上記金額を支払えば解雇できるというわけではありません。

    なお、退職される場合には勤め先の就業規則の退職金規程を確認した上で、退職金を受け取る資格が発生しているようであれば、退職金を請求されるとよいでしょう。

2016年01月29日

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