選挙投票を強制するのは違法ではないか?

User image 1 Legalus編集部さん 2016年07月05日

 私の職場では、以前から選挙実施後に以下の事項を調査するよう上司から指示され、報告を行っています。



  • 選挙有権者数

  • 実際に投票に行った人数

  • 棄権した人数

  • 棄権した者の理由(個別に)


 この報告をしなければならないことから、個人の意思とは無関係に投票に行くことが半ば強制されているように感じます。

 いくら公務員とはいえ、この行為は違法なのではないでしょうか。



(30代:男性)

関連Q&A

公務員です。一棟26室のマンションを持っていて、確定申告での収入額は公務員収入プラス100万ほどです。

就業規則・労働協約 2017年02月25日

公務員として28年勤務しています。三年前に業者からは副業規定に抵触しないとして一棟マンションを購入しましたが、昨年から収支がプラスに転じ、なんだか心配になってきています。もし副業規定に引っかかるのであれば速売却しなければ…と考えていま...

社員契約を破棄させて頂きたいので、今から一週間以内に決めてくださいと言われました。

就業規則・労働協約 2017年02月16日

社員契約から半年たった頃、いきなり社員契約を破棄してほしい。と雇い主に言われました。 破棄後は、退職または社員契約時の労働日数の半分出勤の、パート契約かどちらかを宣告日より一週間以内に決めてくださいと言われました。 そして、決めた次の...

解決してない質問があれば、新しく質問を登録しましょう!

新しく質問する

Legalus編集部

     選挙権は、被選挙権、国民投票権とともに参政権憲法15条)を構成する権利で、国民が主権者として、国の政治に参加することを保障する権利です。

     国民主権原理を採用する憲法において、参政権は、民主主義を実現するために必要不可欠の権利といえます。



     選挙に関する近代法上の基本原則の代表的なものとして、普通選挙平等選挙自由選挙秘密選挙があります。それぞれが、自由で公正な選挙権の行使を担保する重要な原則です。

     そのうち、秘密選挙について、憲法は、「全て選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない」(15条4項前段)と定めています。その趣旨は、社会的に弱い立場にある有権者が、他者からの圧迫、干渉を受けることなく、自由に選挙権を行使できるようにすることにあります。

     公職選挙法はこれを具体化して、無記名投票(46条4項)、投票の秘密保持(52条)、投票の秘密侵害罪(226条2項227条228条)などを規定しています。




    公職選挙法 第52条

    何人も、選挙人の投票した被選挙人の氏名又は政党その他の政治団体の名称若しくは略称を陳述する義務はない。


     たしかに、あなたの職場で行なわれている調査の内容には、「被選挙人の氏名又は政党その他の政治団体の名称若しくは略称」の項目はありません。

     しかし、秘密選挙の内容には、投票内容のみならず、選挙権を行使したか否かまで含まれるとも解され、職場での強制的な調査は、これを侵害するおそれがあります。

     また、本件調査は、自由選挙原則との関係でも問題となります。

     「自由選挙」に「棄権の自由」が含まれるかについては、考え方が分かれる面もあります。しかし、実際上は「投票するかどうかは個人の自覚に待つべきもので、強制できるものではない」と考えられています。

     とすれば、投票を強制するような職場での調査は、違法の疑いがあると考えられます。



     政治に対する無関心は重大な社会問題であり、投票率の低下を食い止めるため、国や地方自治体においては様々な工夫もなされているようです。しかし、投票を強制できるか否かとは、別の問題です。

2016年07月05日

就業規則・労働協約に強い弁護士

20年以上の経験と実績があります。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

【交通事故案件多数】【複数弁護士対応可】 栃木県北の頼れる弁護士

おひとりで悩まず、まずはお気軽にご相談ください。※面談相談のみお受けいたします。電話やメールのみでの法律相談・...

クライアントファーストをモットーに、常にご依頼者様の視点に立った誠実な事件対応を心がけております。

解決してない質問があれば、新しく質問を登録しましょう!

新しく質問する
ページ
トップへ