仕事中、作業車を破損。修理費を給料から天引きできる?

User image 1 匿名ユーザーさん 2015年07月18日 02時44分

 造園会社に勤務しています。先日、元請けの会社から依頼された仕事で、移動式クレーン車を運転していたところ、クレーンのブームが折れてしまいました。クレーンの先に吊るした擁壁が重すぎたようです。

 クレーン修理代金として、勤務先に70万円が請求されました。そして、会社は私に半額の35万円を請求してきました。「来年の給料から分割で天引きする」というのですが、私に支払義務があるのでしょうか?



(30代:男性)

匿名弁護士

     請負契約に伴い、元請会社が下請会社に仕事に必要な工具を提供した場合、当該仕事に適した工具が適切に提供されていたか、すなわち故障や瑕疵のないものが提供されていたかが、まず問題となります。

     元請会社が下請会社に貸し与えた工具が、元請会社の故意・過失により不十分な性能しか備えていなかったものであった場合、そもそも下請会社に責任は発生せず、したがって、あなたが会社から請求を受けることもありません。かえって、元請会社が下請会社に損害を賠償しなければならない可能性があります。



     一方、工具に仕事の遂行に十分な性能があり、かつ瑕疵もなかったが、下請会社の使用方法が不適切で工具が破損した場合には、下請会社は損害を賠償しなければなりません。

     今回のご相談では、それが70万円だということですが、その一部分を労働者に求償することは、原則としてできない、と考えます。
     労働者と使用者は雇用契約を結んでいて、その契約に従って、あなたは労務を提供し、会社は労働環境を整え、賃金を支払います。契約当事者としての権利義務を負うことは、普通の契約と同じであり、不法行為により相手方に損害を与えた場合に不法行為責任を負うことも同じです。



     しかし、労働者が正当な方法で労務を提供したにもかかわらず、結果的に損害が発生した場合にまで労働者に責任を追及できるとすると、社会的弱者である労働者は、安心して労務の提供をすることができなくなります。

     したがって、会社はあなたに賠償責任の半分を負担させることはできないと考えます。



     また、会社があなたに損害賠償責任を追及できるような場合でも、損害金を給料から天引きすることは許されません。

     労働基準法「全額支払いの原則」を定めており(労働基準法24条)、労働者の生活の資である賃金は、その期間分(月給制なら1ヶ月分)を全額労働者に支払わなければならないとされています(ただし、税金や、労使協定で定められたものについてはこの限りではありません)。
     その場合、会社は一旦賃金を支払い、損害については労働者に別途請求するか、労働者の同意を得て賃金から差し引くことになります。

2015年07月18日 02時44分

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

関連Q&A

ネット上のみでしか閲覧できない就業規則は法に触れないのですか?

就業規則・労働協約 2017年07月18日

教師として勤務している英会話学校の就業規則はイントラネットでのみ見ることができ、印刷などできない状態です。その就業規則に法律的にどうかと思われる内容があり、に専門家に見てもらいたいと思いました。そこで、社内で印刷して欲しい旨お願いした...

出張時の移動は勤務時間外??

就業規則・労働協約 2017年07月03日

当社では、出張時の移動は、勤務時間外(定時前・提示後・土・日)と決められています。 朝5:00に家を出て、夜24:00以降に帰宅することもよく有ります。 出張が多い方は、かなり疲れているし、体を壊した方もいると聞いています。 社員は不...

問題は解決しましたか?

弁護士を検索して問い合わせる

弁護士Q&Aに質問を投稿する

投稿する

就業規則・労働協約に強い弁護士

《初回相談無料》お客さまの身近なパートナーとして、徹底サポートいたします。

交通事故や労災事故などの事故関係に注力しています。お気軽にご相談ください。

些細なことでもまずはご相談ください。じっくりお話を伺います。

【Legalusからのご相談は初回無料】元検事の刑事事件に強い弁護士です。

丁寧な対応と、温かく親しみやすい雰囲気でお迎えすることを心がけております。

【秘密厳守】【初回相談30分無料】【夜間土日対応可】一人で悩まず相談してください。必ずあなたの力になります。

ページ
トップへ