誤った薬の処方で不調をきたした場合の慰謝料請求は可能?

Legalus編集部さん 2015年12月18日

 親知らずを抜いた際、痛い時飲んでくださいと、痛み止めをもらいました。痛くなったので、薬を飲んだのですが、いきなり具合が悪くなって倒れ、救急車にて運ばれました。倒れた時に前歯を強くぶつけ、歯の神経が死んでしまいました。前歯二本の治療が必要で、保険が効かないので治療費が約23万円かかります。さらに、後から知った話ですが、その薬は胃薬と併用して飲むものだったようです。こちらは、言われた通りにしたのに前歯二本もなくしてしまい、慰謝料を取りたいです。



(20代:男性)

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Legalus編集部

     医師が薬を誤って処方して、健康被害が生じた場合は、いわゆる「医療過誤」と呼ばれるケースに分類されます。

     こうした医療過誤の場合、法律上は不法行為に基づく損害賠償請求(民法709条などを参照。ケースによっては医療行為を提供する「契約」と捉え、損害賠償請求を行う場合もあります。この場合、依拠する法律は民法415条になります)を行うのが一般的です。

     実際上、医療過誤の訴訟では、医療機関や医師による何らかのミスによって、「直接的に」健康被害が生じた場合が通例です。例えば、誤った薬を処方した結果、死亡したり障害が残ったりした場合です。

     このように「直接的」な健康被害の場合が一般的であることには理由があります。不法行為に基づく損害賠償請求は、ミスに「よって」損害が生じたという因果関係を立証しなければなりません(因果関係が認められる範囲の損害について賠償請求が可能となります)。医療行為には専門知識が必要です。そして、因果関係を広く取ろうとすると、その分、専門知識が必要な証拠収集を要することになります。

     また、医療行為における証拠は、基本的には病院側が持っていて、これを患者サイドから証拠提出を求めていくのは戦略的な対応が必要であったりします。そのため、直接的な健康被害に限定して、訴訟活動をスピーディに実施していくケースが多いといえます。



     さて、今回のケースでは、痛み止めの処方を受けたが、それがご相談者様にマッチしなかったために、体調不良を起こし、その結果、転倒して歯を折られたという事情があります。薬の「直接的」な効果は、体調不良であり、「間接的な結果として」転倒し、歯を折られたという部分が悩ましい点です。

     実際に訴訟に発展した場合、主張立証が認められて歯の治療費を得られるかは、未知数と言えます。また、医療訴訟は前述のように手間ひまのかかる訴訟です。そのため、仮に請求が認められたとしても、費用倒れになる公算もあります。事情を病院側に説明して、費用負担をしてもらえるように交渉するのが、現実的な対応なのかもしれません。それでも納得のいく結果とならなかった場合は、対応策なども含めて、弁護士などの専門家に相談されることが必要になってくると考えます。



     他方、医療行為を行った相手方への請求という形ではないですが、「医薬品副作用被害救済制度」という健康被害に対する公的な救済制度もあります。いわゆる薬の説明書きに記載されているような、すでに知られている副作用であっても救済されるケースがあります。

     ただ、今回のケースのように副作用で、転倒した結果受傷した場合まで含まれるかは未知数です。一度、こうした機関への問い合わせも検討されてはどうでしょうか?

2015年12月18日

医療過誤・医療事故に強い弁護士

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