障害を持つ父がベッドの拘束帯を切ってしまいました

Legalus編集部さん 2015年04月21日

 高次脳機能障害をもつ父が、ベッドの拘束帯(就寝時に徘徊しない様に身体を拘束するベルト)をタンスにあった鼻毛切りで切ってしまった、と病院より連絡がありました。病院からは、この障害を持つ者のタンスにはさみ等危険なものを置いておくなんてとんでもない、ということでこちらに非があるため、修理費を弁償するよう言われました。父を拘束するのも私たち家族の許可を得てしているものですが、父からすれば大分身体能力が回復してきて動けるようになったため、拘束されているのがストレスになるので今回の事件が発生してしまったと考えられます。これまではタンスの引き出しをあけて何かしようとする父の姿をみていなかったし、鼻毛の伸びが早く日用品なのでそこに常備してしまったという経緯です。今回、病院の言うとおりに弁償しなくてはならないのでしょうか。


(30代:女性)

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Legalus編集部

     病院には、入院患者の健康状態を総合的に把握した上で、最適の環境を整え治療を行う義務があると考えられます。

    すなわち、患者と病院が締結している診療契約(準委任契約民法656条)によって負う善管注意義務民法644条656条)があるのです。


     しかし、たとえ入院患者であっても、故意・過失によって他人に損害を与えた場合は、その損害を賠償する責任を負います(不法行為責任民法709条)。


    たとえば、看護婦の態度が気に入らないからというような理由で病院の備品を損壊したような場合には、病院からの損害賠償請求に応じなければなりません。

     
    これに対して、病気による苦痛や、障害により通常の人が有する判断力を欠いたために備品を壊したような場合には、故意・過失によって損害を与えたとはいえません。

    そのため、このような場合には、病院は患者の行為につき損害賠償を請求(民法415条)することはできません。


     本件において、病院に損害賠償の責任があるといえるためには、病院が、高次脳機能障害をもつ患者であるお父さんに必要とされる配慮を欠いたことにより、お父さんがケガをしたといえるかが問題となります。

     
    具体的には、病院側が、タンスの中身に入れてもかまわないものについて家族に説明し、指示していたか否か、お父さんの回復状況をご家族に説明し、状況に応じた指示をしていたか、治療によるストレスに配慮していたか、などの事情によることになるでしょう。

     
    これまでの経緯をふりかえってみて、病院側に責任があると考えたなら、病院側と交渉してみましょう。話し合いによっては、修理費を全額負担してくれることになるかもしれませんし、両者で折半するという案も考えられます。

2015年04月21日

医療過誤・医療事故に強い弁護士

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