弁護士コラム

遺言書の検認

[投稿日] 2018年04月08日 [最終更新日] 2018年04月08日
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吉川 法生 弁護士 弁護士法人大手前法律事務所

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Q. 先日、父が亡くなりました。遺品の整理をしていましたら、遺言書と書かれた封筒が出てきました。すぐに開けて中を確認してもよいでしょうか。

 

 

 公正証書遺言以外の全ての方式の遺言につきましては、遺言を執行する前に特別の手続を経る必要があります。その手続は、(多くは自筆証書遺言になると思いますが)遺言書を保管している人や遺言書を発見した相続人は、被相続人(死亡した方)、すなわち、遺言者が死亡した後遅滞なく、その遺言書を家庭裁判所に提出して、調査を求めるというものです。これを、遺言書の検認といいます。
公正証書遺言につきましては、公証人役場に保存され、その形式・態様とも明確で、偽造や変造のおそれはありませんので、検認の手続は必要ありません。
 提出先の家庭裁判所は、相続開始の場所、すなわち被相続人の住所のあるところの家庭裁判所とされています。なお、遺言者の生前から遺言書の保管をしている人の場合は、相続人でなくとも遺言者が亡くなったことを知ったらすぐに遺言書を家庭裁判所へ提出しなければなりません。

 封印のある遺言書は、相続人又はその代理人が立ち会った上で、家庭裁判所で開封しなければなりません。家庭裁判所では、開封に先立って、期日を定めて、相続人全員またはその代理人に期日を記した呼出状を送達します。

 この遺言書の検認とは、遺言書の形式や状態を調査・確認する手続です。これは、遺言書の偽造や変造を防いで、保存を確実にすることを目的としています。家庭裁判所は、遺言の方式に関する一切の事実を調査し、遺言書の外部状態を調べて、検認調書という書類を作成します。検認調書には、遺言書がどんな用紙に、どんな筆記用具で書かれ、何が書かれてあり、何と署名されているか、印や日付はどうなっているか等が記録されます。

 このように、検認は一種の検証手続で、いわば、証拠保全手続ですから、遺言書の現状をありのまま確認するだけで、遺言の真否・有効無効を判定するものではありません。したがいまして、一度検認を経た遺言書の効力をあとで争うことはもちろんできます。逆に、遺言書の検認を受けなかったからといって、すぐに遺言が無効になるわけではありません。

 遺言書を家庭裁判所へ提出しなかったり、家庭裁判所外で遺言書の開封をすると、過料に処せられることになっています。

吉川 法生 弁護士

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相続 離婚・男女 交通事故
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