弁護士コラム

子の氏の変更

[投稿日] 2018年06月17日 [最終更新日] 2018年06月17日
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吉川 法生 弁護士 弁護士法人大手前法律事務所

【税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士と連携】解決内容を納得していただけるようなご説明と打ち合わせを心がけています

Q. 先日、夫と離婚し、私が2人の子どもの親権者となりました。しかし、私が旧姓に戻ったためでしょうか、子どもの氏は元夫の姓のままですし、戸籍も私の戸籍には入っていません。

 

子どもたちはまだ小学生で、このままだと不便ですし、不安です。どうしたらいいのでしょうか。

 

 

 

A. 結婚の際に氏(姓)を改めた人は、離婚すると法律上当然に結婚前の氏に戻ります(民法767条1項)。しかし、子どもは氏が変わるということはありません。そして、同一戸籍内に異なった氏の者は入れませんので、あなただけがその戸籍から除籍され、あなただけの新戸籍を作りそこに移るか、あるいは婚姻前の親の戸籍に戻ります。これは、離婚は男女間のことで、親権は子どもの監護養育の問題ですから、子どもの氏や戸籍と必然的な関係にはないからです。

 

このように、子が父母の一方または双方と氏を異にすること自体は問題のないところですが、現実に共同生活をしている親子が多くの場合に同氏であるという事実、また、現実に生活を共にする親子は同一の氏を称したいという国民感情や子の福祉を考慮して、民法は、これらの場合に子の氏を変えて親の氏と一致させる規定を設けています(791条1項)。

 

   

 

 子の氏を変更するには、家庭裁判所の許可を受けることが必要で、その審判書を役所に届け出ることによって効力が生じます。許可の申立と届出は子が15歳未満のときは法定代理人が子に代わってすることになります。

 

 子の氏の変更の申立がなされると、家庭裁判所は、子の福祉、氏を異にする親との同居の有無など諸般の事情を考慮して変更を認めるか否かを決定することになります。この場合、家名の存続を目的とする変更や死亡した親の氏と一致させるための変更は、子の氏の変更の制度の趣旨から、認められません。

 

 なお、未成年の間になされた子の氏の変更につきましては、氏を変更した子が成年に達したときから一年以内に従前の氏に復すことができるとされています。

 

 

 

 もっとも離婚によって氏が元に戻ることは、その人の社会生活上不便を強いることがあります。そこで、昭和51年の民法改正で、離婚の日から3か月以内に届出れば、婚姻中に称していた氏を称することができることになりました。

 

 ただ、この場合も、婚氏続称の届出で変わるのは呼称のうえだけで、戸籍上は実家の氏(婚姻前の氏)と同じと解されていますので、子と呼称は同じになっても、戸籍上の氏は異なるため、子と同一戸籍になることはできません。

 

 そこで、親権者として家庭裁判所に、子の氏を母の氏に改めてほしいという許可を求め、許可が出たら、それを役所に届出ることによって、子は父の戸籍を出て母の戸籍に入ることになります。

吉川 法生 弁護士

注力分野
相続 離婚・男女 交通事故
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