弁護士コラム

土地購入面積の過不足

[投稿日] 2018年08月03日 [最終更新日] 2018年08月03日

Q.先日、自宅用の土地を3000万円で購入しました。不動産登記簿謄本では50坪となっていましたので、売買契約書の土地の表示の欄に50坪と記載し、代金3000万円としました。ところが、購入後、この土地を実測すると、48坪しかありませんでした。代金を一部返還してもらえるのでしょうか。

A.まずは、売買契約書に土地面積と代金の関係がきちんと記載されていれば、それに従うことになります。すなわち、土地の売買代金の計算方法が実測面積を基準に定められたものなのか、不動産登記簿謄本上の面積で定められたものなのか、後者の場合、不動産登記簿謄本上の面積で代金を定め、実測して多いときはどうなるか、少ないときはどうなるのかなど、これらのことが契約書に書かれてあれば、その契約書の記載にしたがって処理されることになります。

 問題は、売買契約書には土地の不動産登記簿謄本上の面積が50㎡と書かれてあり、代金額が単に3000万円と書かれているような場合です。実測してみたら48㎡しかなかったという場合、少ない面積に対応する代金120万円を返してもらえるのでしょうか。
  この場合、売買契約書には50坪という記載がなされてあっても、これは他の土地と区別するために所在地・地番・地目・地積が用いられていると考えられます。したがいまして、この場合はその面積を保証するという意味ではありませんので、返金は受けられません。本件では、返金請求はできないと思われます。
  逆に、実測面積が登記簿謄本上の面積より多くても、代金を追加して支払わなければならないとことにはなりません。

 始めに述べましたが、契約書の書き方によっては、代金の決め方が実測面積1㎡(または1坪)あたりいくらという趣旨で決まっていることが明確に書かれてある場合があります。民法では、これを「数量を指示して売買をした」と表現し、565条にその規定をおいています。この場合、その面積であることに一種の保証を与えていることになり、契約の当事者の意思としては、実測面積にしたがって代金を算定していますので、不足があった場合は精算するものと考えられます。そこで、実測面積が不足している場合は、不足する面積に対応する代金を返還するよう要求できます。仮に、面積が少なくて契約の目的を果たすことができない場合で、かつ売主もそうした事情を前提として契約をしていた場合には、売買契約を解除することもできます。
 

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