弁護士コラム

借地上の建物の増改築

[投稿日] 2018年10月31日 [最終更新日] 2018年10月31日
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吉川 法生 弁護士 弁護士法人大手前法律事務所

【税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士と連携】解決内容を納得していただけるようなご説明と打ち合わせを心がけています

Q.私は、約10年前、地主さんから土地を借り、その上に建物を建てて住んでいます。子どもたちが大きくなってきて手狭になってきましたので、増築をしたいと思っています。このことは地主さんに説明する必要はありますか。その際、もし地主さんが増築を了承してくれなかったら、どうしたらいいでしょうか。

 

 

A.借地上に建物を建てるという契約で、無断増改築禁止の特約がなければ、その一部を改築したり、増築したり、あるいはその建物を取り壊したりして、別の建物を築造したりすることも自由です。
  ただ、借地契約の多くには「増改築禁止の特約」が記載されています。増築とは、建物の同一性を維持しつつ、規模を大きくすることをいい、改築とは建物の一部変更のほか、建物を取り壊し、用途・規模・構造の著しく異ならない建物を建てる場合も含みます。
  また、増改築禁止の特約がない場合でも、契約で建物の種類や構造などが限定されている場合に、異なる種類や構造のものを増改築する時(例えば木造の建物を建てるとされている場合に、鉄筋コンクリートの建物部分を増築しようとする場合)も契約内容の変更として問題になってきます。

 これらのいずれの場合も、地主さんの承諾が必要であり、これに違反して増改築をしてしまった場合、原則として契約を解除される可能性がありますので注意が必要です。
  地主さんの承諾に際しては、承諾料を支払って承諾を得ている例が多いです。地主さんが任意に承諾する場合、その承諾料について特に明確な基準や実際の統計があるわけではないのですが、裁判例からして、増改築禁止の特約のある場合の全面建替えでおおむね更地価格の3%から5%が多いようですから、一部増改築の場合では、3%以下で増改築の程度によりさまざまです。
地主さんが建替えを承諾しない場合、借地人は借地法に基づいて地主の承諾に代わる裁判所の許可を求めることができます。

 裁判所は、申立があると、借地権の残存期間、土地の状況、借地に関する従前の経過を考慮し、その相当性を判断します。
 裁判所は、増改築を許可するときに、当事者間の利益の衝平を図るために必要があるときは、借地権の存続期間を延長したり、地代を増額したりするなどの他の条件を変更し、財産上の給付(いわゆる承諾料)を命じることができます。実際、ほとんどの裁判例で承諾料の支払を命じています。
 この承諾料の相場は、上に述べたとおりです。

吉川 法生 弁護士

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相続 離婚・男女 交通事故
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