弁護士コラム

子の認知

[投稿日] 2019年03月29日 [最終更新日] 2019年03月29日
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吉川 法生 弁護士 弁護士法人大手前法律事務所

【税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士と連携】解決内容を納得していただけるようなご説明と打ち合わせを心がけています

Q. 未婚のまま子どもを産み、母親となりました。この子の父親は、始めは認知すると言っていましたが、子どもが生まれるや認知はしないと言い出しました。どうすればいいでしょうか。


A. 
  婚姻関係にない男女間に生まれた子を嫡出でない子または非嫡出子といいます。非嫡出子については、母が第一の出生届義務者となります。

  母につきましては、分娩によって当然に発生するとされていますので、母の認知は不要です。
これに対し、父子関係は外形的事実だけでは必ずしも明確ではなく、父の認知という手続により発生することになります。認知は、戸籍法の定めるところによって届出ることによってなされます(任意認知)。
ただし、成年の子を認知する場合はその子の承諾が必要です。

本問のように父が認知しようとしない場合は、子や母(法定代理人)などが裁判所に認知の訴えを提起することができます(強制認知)。もっとも、強制認知につきましては、訴訟提起の前に調停を申立てなければならないとされていますので、まずは家庭裁判所に認知を求める調停を申立てることになります。その調停手続で認知することに合意したときは、裁判所が合意に相当する審判をして認知手続を行うことができます。
調停がまとまらなかった場合、先程述べましたとおり、家庭裁判所に訴訟を提起することになります。なお、父が既に死亡していても、死亡してから3年経過していなければ裁判を起こすことができます。
裁判所で認知請求を認めてもらうには、父と子の親子関係を証明しなければなりません。その証明として確実なのは、DNA鑑定です。通常はDNA鑑定がなされるのでしょうが、父の方がDNA鑑定に応じなければならない義務まではありません。DNA鑑定に至らなかった場合は、懐胎当時の父と母の関係がどうであったか等の立証が必要になってきます。
 
 任意認知であれ、強制認知であれ、認知があると、子の出生の時にさかのぼって父子関係があったものとされ、親子関係に認められる全ての効果が発生します。
親権者につきましては、父の任地後も母です。もっとも、父は母と協議により、または家庭裁判所の審判があれば親権者となることができます。
養育費につきましては、父が負うことになります。父母が協議して負担割合を決めることになりますが、協議が調わなければ家庭裁判所に申立て、裁判所に決めてもらうことができます。
子は父が亡くなったときは相続人となります。ただし、父が亡くなった後に認知されて相続人になったときに、すでに遺産分割がなされているときは、遺産分割のやり直しを求めることはできず、その代わり相続分に応じた価額の支払いを求めることができます。
氏と戸籍につきましては、認知は直接には影響を与えません。子は父の認知後も、母の氏を称し、母の戸籍に属します。しかし、子は家庭裁判所の許可を得て父の氏へ変わることができ、この子の氏の変更が認められると、父の戸籍へ入ることになります。

吉川 法生 弁護士

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相続 離婚・男女 交通事故
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