弁護士コラム

「偏頗弁済があると破産できない」か

[投稿日] 2017年09月09日 [最終更新日] 2017年09月13日
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影山 博英 影山法律事務所

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先日、債務整理のご相談を受けた方から、「他の弁護士に相談したら、『偏頗弁済があるから破産はできない』と言われた」とお聞きしました。
何をしたのか尋ねると、知人からの借金について約束した返済時期をずっと過ぎた後になって現金で返済した、という話でした。

なるほど、一般的に支払いを停止した後に特定の債権者に返済する行為は「偏頗弁済」と呼ばれ、債権者間の公平を図る破産法の理念に反します。それは、破産管財人によって否認されることとなるおそれや、免責不許可事由となるおそれもあり、破産申立てを予定しているのであれば、行ってはならないものです。

しかしながら、「偏頗弁済があるから免責は受けられない。だから、破産はできない。」という理解は、多くの場合、誤っています。
ます、免責不許可事由があったとしても、裁量により免責を受けることは可能ですし(破産法252条2項)、免責不許可事由があっても、多くの場合、実際には免責は許可されています。
ただ、このことよりも私が述べたいことは次の点です。

それは、免責不許可事由に該当する偏頗弁済は「不当な」偏頗弁済に限られる、ということです。破産法が免責不許可事由としている偏頗弁済は、「特定の債権者に特別の利益を与える目的」又は「他の債権者を害する目的」のもと行われたものであって、かつ約定の弁済期よりも早く弁済したり、不動産で代物弁済するなど、弁済の時期や方法が契約に基づく義務にあたらない場合に限られています(破産法251条1項3号)。
既存の債務について、本来の弁済期を過ぎて、本来の債務である金員を支払う行為は、そもそも免責不許可事由とはならないのです。
この点、世間では「偏頗弁済」一般が免責不許可事由になると誤解している方が多く、弁護士でも誤った説明をする場合があるようです。

仮に「偏頗弁済」にあたる弁済をしてしまった方であっても、それだけで直ちに破産申立てを選択肢から外す必要はありません。
破産法に精通した弁護士に相談し、適切な選択をなさってください。

コラムの内容は更新時のものであり、最新の情報と異なることがあります。

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