隣家の樹木から枯れ葉が落ちてくる!

Legalus編集部さん 2015年04月21日

 別荘地に永住して6年になります。木の枝が屋根の上まできていることと、その枝によって日当たりがわるくなったこと、枯葉が庭に落ち掃除が大変なことにより枝を切りたいのですが、所有者がわかりません。別荘地を管理している業者が調べたところわかったようなのですが、個人情報は教えられないとのこと、また枝を切りたいことを伝えることもできないとのことです。登記を調べても名義変更の繰り返しで現在の所有者が誰なのか個人では調べられない状況です。良い方法を教えて下さい。よろしくお願いします。


(50代:女性)

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Legalus編集部

     木の所有者に対して、木の枝の伐採を請求する必要があります。登記や管理業者への問い合わせなどで木の所有者を調べましょう。


     民法では、隣地の木の枝が境界線を越えるときは、その木の所有者に対して、枝の切除を請求できると規定されています(233条1項)。とはいえ、あくまでも木の所有者に伐採を請求する権利があるに過ぎないので、自分で勝手に枝を切ることはできません。

     
    また、単に枝が境界線を越えているだけでなく、それに加えて、枝の越境により、落葉被害が生じていたり、生じるおそれがあるなど、何らかの被害を被っていることが必要と考えられています。


     ご相談の場合は、木の枝が屋根の上まできて境界線を越えているだけでなく、その枝によって日当たりが悪くなり、枯葉が庭に落ち掃除が大変であるなど、実際の被害が生じています。そのため、「木の所有者」に対して、木の枝を切除するよう請求できます。木の所有者がこれに任意に応じない場合には、落ち葉被害による損害賠償請求も含めて、枝の切除を請求する裁判を提起できます。 


     もっとも、「木の所有者」は、どのように判断すべきでしょうか。

     
    木は、土地に附合しているので、土地と一緒に売買できます。そのため、一般的には、土地上に生えている木の所有者は、土地の所有者(登記名義人)であると考えられます。ご相談の場合、登記の名義変更が繰り返されているとのことですが、現在の登記名義人に対して請求したり、訴訟提起をすれば足りるでしょう。

     
    ただ、隣地が借地である場合は、実際に木を植えた人が借地人である場合も考えられます。また、木は、土地とは別にそれだけを取引の対象とすることもできるので、立木法に基づく登記名義人や明認方法(木を削って名前を書いたり、立て札を立てたりする方法)により公示している者が木の所有者である場合もあります。


     このように、木の所有者としては様々考えられます。ただ、ご相談の場合は別荘地の管理業者が木の所有者を把握しているとのことです。そこで、もう一度管理業者に、木の所有者に対して枝を切除するよう伝えてもらいましょう。管理業者が応じてくれなければ、管理業者に対して、別荘地の管理の債務不履行責任を問うと伝えれば、善処してくれるかもしれません(民法415条)。弁護士などを通して請求するのも良いでしょう。


     なお、本件は木の枝のご相談でしたが、木の根であれば、必要な範囲で切ることができます(民法233条2項)。根については、枝に比べて、切断しても竹木への影響が少ないからです。

2015年04月21日

境界線に強い弁護士

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