無断で駐輪した自転車、勝手に処分して良い?

User image 1 匿名ユーザーさん 2015年07月04日 03時16分

 子どもが駅近くのマンションの駐輪場に自転車を無断駐輪しました。夕方取りに行った時には、自転車はすでになくなっていました。

 そこで、翌日の朝、そのマンションの管理会社に問い合わせてみたところ、「もう処分しました」という答えでした。マンション管理会社に賠償を求めてみましたが、応じてくれません。
 「無断駐輪は撤去処分する」旨の掲示・警告もなく処分したというのは、どうしても納得できません。無断駐輪したことは反省していますが、人の物を勝手に処分しても良いのでしょうか。
 法律上はマンション管理会社を訴えることができますか。逆に相手がこちらを住居侵入で告訴することができますか。


(40代:女性)

匿名弁護士

     無断駐輪は、自転車を放置することにより、他人の所有地や建物を不法に占有する行為です。この行為により、自転車を放置された人は、その土地や建物の所有権を侵害されていることになります。
     所有権はその物を完全に支配できる権利であることから、所有権を侵害された場合、所有者は妨害物の排除を占有者に請求することができます。これを、物権的請求権といいます。

     本件では、駐輪場を含むマンションの敷地はマンション住民(賃貸マンションの場合は賃貸人)が所有しており、その管理をマンション管理会社に委託しています。したがって、管理会社は占有者の侵害を排除できることになります。



     しかし、所有権が侵害されているからといって、その原因となる物を勝手に処分することは、原則として認められません。このように自己の権利を自ら実現し救済する行為を「自救行為」といいますが、わが国において自救行為は認められていないのです。
     では、所有者はどうすればいいのでしょうか。不法占有者に妨害物の排除を請求できるとしても、誰がその費用を負担するかが問題となります。
     これは「所有権を侵害する者に対し、いかなる行為を請求できるか」という問題であり、議論がされている難しい問題です。
     所有者が自己の負担で排除する(だが、それについて占有者は文句を言えない)に止まるのか、占有者に排除費用の負担まで求められるのか。妥当な結論を得るには具体的事例に応じて考えるべきであり、一律に結論が出る問題ではなさそうです。ただ、勝手に処分することまでは、どのような学説も認めていません。
     本件でいえば、無断駐輪車は保管しておくべきで、その所有者に保管費用の負担と持ち帰りを請求するに止まると考えます。無断駐輪が多く、管理上も保管が困難であるならば、「無断駐輪者は処分する」旨の掲示をするべきでしょう。
     したがって、相談者は管理会社に対し、中古自転車相当額の賠償を請求できると考えます。
     ただし、相手方にも損害が発生していますから、それについては相談者が賠償しなければなりません。具体的には、一日分の自転車保管費用相当額になるでしょう。


     なお、無断駐輪の目的で他人の駐輪場に立ち入ることは、正当な理由がない侵入行為として住居侵入罪刑法130条前段)にあたります。
    しかし、たとえ告訴されたとしても、子どもさんが14歳未満の場合は刑事未成年刑法41条)ですから、警察で説教されるほどのことはあっても、処罰されることはありません。

2015年07月04日 03時16分

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

関連Q&A

隣家のカーポートの屋根材の飛来

近隣トラブル(騒音・日照・悪臭・ペット問題) 2017年07月14日

当地に引っ越してきて2年になります。 隣家のカーポートの樹脂製の屋根材が老朽化し、強風時に砕けて自宅の方に飛んで来ることがあります。 飛散してくる屋根材は、尖っているものもあり、車やあるいは家人に当たり傷がついたり、怪我をするのではな...

賃貸アパートの水漏れの賠償請求はできるのでしょうか。

近隣トラブル(騒音・日照・悪臭・ペット問題) 2017年07月13日

上の階から水漏れが発生し、大家さんに頼んで見てもらったのですが、原因は上の階の住人ではなく上の階の配水管のところらへんが老朽化していたようです。 家具などに被害はなかったのですが水浸しになった床や小物などの処理など、多少の被害を被りま...

問題は解決しましたか?

弁護士を検索して問い合わせる

弁護士Q&Aに質問を投稿する

投稿する

近隣トラブル(騒音・日照・悪臭・ペット問題)に強い弁護士

全てはお客様のために。迅速、丁寧、正確なサービスを追求します。初回相談30分無料

クライアントファーストをモットーに、常にご依頼者様の視点に立った誠実な事件対応を心がけております。

些細なことでもまずはご相談ください。じっくりお話を伺います。

企業法務から個人案件まで、いつでもどこでもあなたのパートナーでありたい

《初回相談無料》お客さまの身近なパートナーとして、徹底サポートいたします。

ページ
トップへ