家賃の正当な受取人はどちら?

User image 1 匿名ユーザーさん 2014年01月07日 04時08分

 父が死亡し、父の財産であった土地の所有権は母が、その土地上に建つ建物の所有権は私が相続しました。その後、母の希望で建物を新築し、その費用は母と私の2人で半分ずつ負担しました。新築した建物には二世帯に部屋を貸すことが出来ますが、部屋を貸した場合、家賃は母と私のどちらが受け取るのが正当なのでしょうか?


(30代:男性)

匿名弁護士

 家賃の正当な受取人は賃貸借契約の名義人ですから、原則として建物の所有名義が誰であるかとは関わりなく、お母様とあなたとのどちらが貸し主としてその建物を貸すのか、によります。

 ただ、建物の所有者が貸し主になるのが普通といえます。そして、ご質問からは新築後の建物の所有権民法第206条)がどなたにあるのかが明確ではありませんので、新築後の建物の所有権(建物の登記名義)があなたに100%ある場合と、お母様とあなたとの共有(建物の登記名義が共有)になっている場合とに分けて考えてみましょう。


 まず、新築後の建物の所有権が100%あなたにある場合、あなたが貸し主として建物を第三者に賃貸し、あなたが借り主から家賃を受け取る(同法第601条)事になるでしょう。そして、家賃の授受とは別の問題として、あなたはお母様に対し土地の利用対価を支払ったり、また、建物の新築費用をお母様が半分負担されたのがあなたへの贈与の趣旨であるのならともかく、そうでなければ建物の新築費用のお母様負担部分を返済したりする事になります。


 次に、新築後の建物の所有権がお母様とあなたとの共有になっている場合には、お母様とあなたとが共同貸し主として建物を第三者に賃貸し、お母様とあなたとのどちらともが賃料全額を借り主に請求できることになります。これは、共有物件の賃料は性質上「不可分債権」(東京地裁1972年12月22日判決)だからです。そして借り主はお母様とあなたとの何れかに賃料全額を支払えばそれで全ての貸し主に賃料を支払った事になります。お母様かあなたかが一旦全額受け取った賃料をお母様とあなたとの間でどの様に分配しようともそれは当事者間の話し合いになります。あなたがお母様に土地の利用対価を支払うのは上記同様です。

2014年01月07日 04時08分

投稿時の情報です。適法性については自身で確認のうえ、ご活用ください。

関連Q&A

親族に直接住居を貸す場合の注意点は?

不動産賃貸 2021年06月05日

2世帯の戸建て住宅を所有していますが、1世帯は自身で居住、もう1世帯は空室となっています。この度、孫に直接安価に貸し与えたいのですが、不要なトラブルを避けるため、口約束でなく書面を交わしておいたほうが良いと考えています。その際の注意点...

事業用定期借地権の契約更新における空白期間について

不動産賃貸 2021年05月27日

現在、事業用定期借地権での契約で事業者に事業用地の貸し付けを行っています。 このたび契約期間が満了となりますが、事業者から契約の更新(再契約)のご希望があり、当方も契約の更新を希望していたため公正証書により再契約をすることとなりました...

入居者から雨漏りの報告の放置による家屋価値劣化に対する善意管理義務責任

不動産賃貸 2021年04月26日

転勤で自宅を賃貸借しています、10年近く貸していた入居者が転出した際、4〜5年前に二階で雨漏りがありシミが出ていたが床迄水が落ちて来る程で無かっので言わ無かっとの事でした。 家には火災保険を付保してますが、時効3年で風災申請も出来ませ...

立ち退き料について

不動産賃貸 2021年03月30日

ビルテナントの開業歯科医院ですが、1年後にビル建て替えのため退去を申し渡されています。30年余り普通借家契約でしたが、4年前の更新時にオーナーの要望に応じて定期借家契約に変更した経緯があります。法律上、立ち退き料が発生しないのは承知し...

弁護士Q&Aを検索

問題は解決しましたか?

弁護士を検索して問い合わせる

弁護士Q&Aに質問を投稿する