弁護士コラム

大腿骨頸部骨折による後遺障害(後遺症)は,どのようなものですか。

[投稿日] 2018年06月30日 [最終更新日] 2018年06月30日
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岡田 正樹 弁護士 むさしの森法律事務所

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大腿骨頸部骨折さらに大腿骨転子部骨折とは大腿骨の股関節に近い部分の骨折です。
高齢者,特に女性に好発します。
若年者ならば軽症ですむ転倒による事故も重症化して,寝たきりの原因となります。
特に,大腿骨頸部骨折は,大腿骨頭骨折ともに,人工骨頭置換術あるいは人工股関節置換術の対象となる可能性があります。

1 大腿骨頸部等の大腿骨近位部骨折
いずれも,大腿骨の股関節に近い部分の骨折です。
大腿骨頸部骨折,大腿骨転子部骨折の他にも,近位部骨折としては,大腿骨頭骨折,大腿骨頸基底部骨折,大腿骨転子下骨折があります。
その中で,股関節の関節内の骨折は,大腿骨頸部骨折・大腿骨頭骨折です。
大腿骨頸部骨折は,股関節の関節内,大腿骨転子部骨折は関節外という違いはありますが,骨折としては重症になります。

2 大腿骨頸部骨折,大腿骨転子部骨折の発生における特徴
高齢者,特に女性に好発します。
転倒によるものが多く,若年者では起こりえない低エネルギー外傷でも生じてしまいます。
交通事故で言えば,歩行者あるいは自転車乗車中の転倒でも起こりえるということです。
若年者でも生じますが,高エネルギー外傷,たとえば労働災害による落下事故,あるいはオートバイ事故の場合とされています。

3 症状(大腿骨頸部骨折,大腿骨転子部骨折)の特徴
股関節の疼痛で,時とすると起立不能となり,特に高齢者では寝たきり状態への誘因となり得ます。
また,股関節が屈曲・外旋位をとり,患肢(痛めた方の足)は短縮します。

4  合併症
大腿骨頸部骨折は関節内,大腿骨転子部骨は関節外の骨折であることから,違いが出てきます。

大腿骨頸部骨折は,骨癒合が一般的に不良です。特に高齢者の場合には,整復が難しいとされています。そして,合併症としては,偽関節・大腿骨頭壊死,遅発性分節(骨頭)圧潰(late segmental collapse LSC)があります。
治療として,まずは,内固定(骨接合術),つまりピンやスクリューによる固定が試みられますが,骨癒合が良好ではない場合には人工骨頭置換術となります。

大腿骨転子部骨折は,大腿骨骨頭の血行が良好な状態で保たれるために,癒合は良好です。
ただし,整復が不良の場合には変形癒合することがあります。そのために痛みが残存することがあります。
治療は,内固定(骨接合術)です。

5  後遺障害(後遺症)は,どうなりますか。
(1)人工骨頭置換術あるいは人工股関節術を行った場合
股関節可動域が健側の2分の1以下となる制限を受ければ後遺障害8級7号
そこまでいかない場合には10級11号 

(2)内固定がされて股関節の可動域制限が生じた場合
可動域2分の1以下=1関節の著しい機能障害→10級11号
可動域4分の3以下=1関節の機能障害→12級7号 

(3)骨頚部が短縮して骨癒合してし下肢の脚長差が生じた場合
短縮が5㎝以上→8級5号
短縮が3㎝以上→10級8号
短縮が1㎝以上→13級8号

岡田 正樹 弁護士

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