弁護士コラム

高次脳機能障害者の自動車運転は,程度によっては可能でしょうか。あるいはしても問題はないでしょうか。

[投稿日] 2018年11月09日 [最終更新日] 2018年11月09日
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岡田 正樹 弁護士 むさしの森法律事務所

【初回相談無料】弁護士歴30年以上で、書籍出版経験のある実績豊富な弁護士が、交通事故をはじめとした様々な法律問題に悩むご相談者様の話をしっかりとお伺いして、最適な結果を目指します。

高次脳機能障害者も,運転免許を取得することができ,既に取得している場合には都道府県にある運転免許センターにて適性相談や適性検査を受けることができるし,場合によると受けなければならなくなることがあります。
  
運転免許センターでは,手足の麻痺がない高次脳機能障害の場合は一般的には視覚性注意障害についての検査とされています。
つまり,「上下左右に点灯する刺激に対し,反応の有無や反応時間を測定して視野障害や半側空間失認等がうかがわれるものに対してされるものです。
その点から視野障害や半側空間失認でなければ検査には誰でも合格するものと考えられます。このように現行の臨時適性検査では視覚障害に力点を置いて検査をしているのが現状のようです。
しかし,臨時適性検査に合格したからといって,視野障害や半側空間失認ではないことが確認されただけで,高次脳機能障害としての注意障害による持続力・持久力あるいは遂行機能障害について運転免許センターが判断したものではありません。
運転免許センターは,高次脳機能障害の専門家ではなく,その判定をするのが役割ではないのです。

このような内容である臨時適性検査に合格したからといっても,注意障害あるいは遂行機能障害のある高次脳機能障害の場合には,運転を長時間維持することができない,また,運転のプランを立てられず思いもよらない状況への柔軟な対応ができなくなる,さらには,さまざまなストレスに対し情動のコントロールがつかなくなり,イライラしたり無謀な振る舞いをするリスクが指摘されています。

類似の現象は,高齢者の認知症に関しても生じています。
高次脳機能障害の程度によっては,社会復帰が十分可能であり適応できる余地は残されています。また,必要に迫られて運転を継続する場合もあり得るでしょう。
しかし,リスクの内容は,自傷のみならず他人を死傷させる恐れを生じさせるものです。
高次脳機能障害の専門の医師と十分に相談をして運転を現実に行うかどうかは,考えるべきです。

岡田 正樹 弁護士

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