弁護士コラム

養育費はどうやって決めるの?・その5

[投稿日] 2018年12月03日 [最終更新日] 2018年12月03日
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伊東 結子 弁護士 つきのみや法律事務所

【初回来所相談60分無料】離婚・親子問題・借金・解雇・相続・成年後見など、家庭生活をおびやかすトラブルの解決に、積極的に取り組んでいます。初回のご相談で解決までの道筋を提案いたします。

 

前回のブログでは,養育費の金額を決める際の重要な資料である「算定表」の見方について,夫婦のいずれか(もしくは両方)が年金生活者の場合を取り上げて具体的な説明をしました。

今回のブログでは,夫婦のいずれか(もしくは両方)が無職(無収入)の場合について,算定表の見方(「年収」の考え方)を詳しく説明します。

 ※算定表で養育費を計算するにあたって必要になるデータや,算定表における「義務者」「権利者」の意味,算定表の縦軸・横軸の数字へのあてはめについては,前回までのブログをご参照ください。

夫婦のいずれか(もしくは両方)に収入がない場合は,収入がないことの理由によって「年収」の考え方が異なります。以下では,無収入の理由別に「年収」の考え方を説明します。

1 子育て中で働けない
育児のために働くことができない方で,子どもがまだ乳幼児という場合は,年収はゼロと考えて養育費を算定します。
子どもが小学生以上になると,「子育て中で働いていないので年収はゼロ」という取扱いは難しくなります。これは,養育費の算定における「年収」は,実際の年収額だけでなく,「稼働能力」を考慮することになるためです。「稼働能力」については,詳しくは次の項目で説明しますが,子どもが小学生以上になると,子育て中で働いていないという方であっても,パート程度の収入(年収100万円程度)を得る能力はあるものとして,養育費の算定が行われることになるのが一般的です。

2 求職中で収入がない
養育費の算定を行う時点ではまだ職が決まっていないため収入がないという場合は,養育費の算定における年収をゼロとは考えません。働いて収入を得る能力(これを「稼働能力」と言います)があるのであれば,働いた場合に得られる年収の見込み額を,養育費の算定における年収と仮定することになります。
具体的には,①直近2〜3年の収入資料(給与明細など)から年収の平均値を計算したり,②それまでの職歴を参考にしたり,③賃金についての統計(賃金センサス)から性別や年齢・学歴に見合った平均的な賃金を導き出したりします。

3 ケガや病気で働けない
ケガや病気で働けず,養育費の算定を行う時点では復職できていないため収入がないという場合は,そのケガや病気による休職が一時的なものであり,復職が確実に見込めるのであれば,復職した際の収入を養育費の算定における年収と仮定することになります。
ケガや病気が重く,復職の見込みが確実ではないという場合は,傷病手当など,養育費算定の時点での収入を基礎に計算せざるをえません。こういった場合は,復職後に改めて養育費の増額を求めることになります。

夫(もしくは妻)に収入がないからといって,養育費の支払い義務が必ずゼロになるわけではありません。ぜひ,あきらめずに一度ご相談ください。

次回は,日本弁護士連合会が2016年11月に発表した新しい算定表(いわゆる「新算定表」)について説明する予定です。

 

伊東 結子 弁護士

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コラムの内容は更新時のものであり、最新の情報と異なることがあります。

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