弁護士コラム

リモート・オンライン時代の弁護士像について考える。

[投稿日] 2020年12月09日 [最終更新日] 2020年12月09日
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寺林 智栄 弁護士 弁護士法人北千住パブリック法律事務所

寄り添う弁護士です。個人の方、企業様、個人事業主様の様々なお悩みにお応えします。

コロナウイルスの感染拡大に伴い、2020年は、緊急事態宣言下で裁判所の業務が一時ストップするなど、司法業界にもその影響が及びました。

法律事務所の中にも、緊急事態宣言下において事務所を閉鎖したり(当事務所もそうでした)、弁護士や事務局を在宅勤務にするなど、様々な試みが行われたことと思います。

ポストコロナの「リモートワーク」時代到来を見据え、一般企業のみならず、弁護士・法律事務所の業務も、また様変わりし、数年の間には、弁護士事態の在り方にも大きな変化が見えるのではないかと考えています。

 

例えば、コロナ禍において、当事務所では、zoomを活用したオンラインの法律相談を導入しました。もちろん接触による感染リスクを下げるためです。

しかし、特に私の場合は、現在、感染リスクを回避するという理由以外でも、オンラインの打ち合わせ・法律相談を活用しています。

 

遠方の方の法律相談、移動時間を考えるとなかなか日程調整が難しい依頼者との打ち合わせや、メールや電話では足りないけれど、短時間で終わる見込みの打ち合わせ等々。

オンラインを導入すれば、法律相談や打ち合わせに伴う物理的な負担を軽減することが可能になります。

その分、気軽に打ち合わせや相談を組みやすくなり、法的サービスを広域に広げることや依頼者と信頼関係を深めることに寄与するといえます。

 

私は、リモート・オンライン時代においては、主に顧問業務像が変わるのではないかと考えています。

企業顧問というと、今までは、その企業が所在する地域やこれに隣接する地域の弁護士に依頼するというのが主流でした。

しかし、リモート・オンラインでの業務のツールが拡充している現在においては、顧問契約を結ぶにあたって、地域的な縛りはかなり希薄になるのではないかと思います。

契約書チェックなどは、メールのやり取りで済む場合が多いでしょう。

契約書を作成する、取引先に対して請求をかける、といった業務でも、やり取り自体は、オンラインを活用すれば、わざわざ出かけなくても対応が可能です。

むしろ、円滑に日程調整できる分、打ち合わせを早めに入れることが可能となり、委託された業務を早く処理することが可能となるでしょう。

オンラインを活用すれば、顧問弁護士を近隣から選ぶ必要もありません。

企業側は、全国の弁護士の中から、費用対効果、強い分野などを検討して、ニーズにマッチした弁護士を選ぶことができるのです。

弁護士の側からも、広く全国から顧客を募ることができることになります。

契約書を交わす場合にも電子署名が可能ですから、地域が離れていることによるタイムロスは生じにくいと考えられます。

唯一、委任状など自署捺印が必要な場面で郵便を活用することになるためタイムロスが発生する可能性はありますが、逆に言えば、その程度の問題しかないということになります。

 

顧問業務以外でも、裁判所への出廷が不要な交渉案件などは、やはりオンラインを活用すれば、依頼者側は、全国津々浦々から弁護士を募ることが可能です。

 

裁判所も、現在は、電話会議の利用を以前よりも積極的に行うようになってきました。遠方の弁護士がわずか数分の手続のために出廷しなければならないことは減っていく可能性が高いのではないかと思います。

 

そして、現在は、法律事務所・弁護士の多くが、ウェブサイトを持ち、インターネット上の広告がスタンダードとなっています。

インターネットを活用すれば、どこにどういう弁護士がいるのか知ることができます。

 

依頼をしたい人々が全国津々浦々の弁護士の中から、地域に縛られずに、「この人にお願いしたい」という弁護士に依頼をする、そういう時代がもうすぐやってくるのではないかと思います。

 

そうすると、弁護士の事務所の持ち方、住まいの持ち方にも変化が訪れるのではないでしょうか。

北海道や沖縄にいながらにして、東京の顧客と打ち合わせができるという事態も可能になるのですから、ライフワークバランスを重視して、事務所や住まいを決めることがかなり柔軟にできるようになります。

 

リモート・オンラインのツールを有効に使えば、企業も一般の依頼者の方も、そして弁護士も、いわば「ウィンウィン」の関係を築くことができるようになるのです。

 

そのような未来が、すぐそこに迫っている。そのように思えます。

 

コロナの感染拡大は、何かとストレスフルなことばかりですが、一方で、司法の世界に新しい風を吹き込むものでもあるといえます。

弁護士は、その風にしっかり乗れるよう、リモート・オンラインの業務に有用なツールをどんどん取り入れていくことが必要であると感じるのでした。

 

 

 

 

 

寺林 智栄 弁護士

注力分野
離婚・男女 親子・家庭 民事・その他 企業法務 犯罪・刑事事件
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