弁護士コラム

賭博の違法性とカジノ合法化について

[投稿日] 2016年12月04日 [最終更新日] 2016年12月22日
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小川 智史 神田須田町法律事務所

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 現在、国会ではいわゆるカジノ合法化法案が議論されています。

 その是非については政策論の問題ですので、国会や世論における議論に譲りますが、現行法における賭博の違法性について整理してみたいと思います。

 

1. 現行法では、賭博に関しては、刑法上、賭博罪(刑法185条)、常習賭博及び賭博場開帳図利罪(刑法186条)が定められております。

 賭博罪の合憲性については、最高裁の判例があり、①勤労の美徳を害すること、②他の犯罪誘発につながりかねないことから、幸福追求権を定める憲法13条に反しないとされています(最高裁昭和25年11月22日大法廷判決)。

 その他の主な理由としては、③反社会的勢力の資金源となることの防止、と言った点が挙げられます。

 

2. ただ、実際問題として競馬や競輪、競艇、パチンコ(いわゆる三点方式による換金)等の公営ギャンブルが多数あり、上記①②の点がどこまで説得力があるのか、というのは疑義があります。

 

3. また、破産法上、賭博により著しく財産が減少した場合には免責不許可事由とされていますが(破産法252条1項4号)、免責不許可事由が存する場合でも裁判所の裁量により免責を許可することができ(同条2項)、実務上はよほど悪質でない限り免責が許可される例が多数です。

 したがって、「ギャンブルで借金を抱えた場合でもいざとなったら破産すればいい」という考え方もあながち間違いとは言えないような気がします。ただし、この場合の破産申立に関しては破産管財人による厳格な調査を行なう必要があり、東京地裁の場合は最低20万円以上の予納金を納める必要があります。

 

4. 上記以外にも、例えば街中には多数の雀荘が営業しており、深夜営業による風営法違反の場合はともかく、一般的な雀荘の営業自体が取り締まられることは例外的です。刑法185条但書では「一時の娯楽に供する物」は適用除外としていますが、現金は「一時の娯楽に供する物」には当たらないとされます(大審院大正13年2月9日判決)。

 ただ、形式的に賭博罪の構成要件に該当する場合であっても、刑法上処罰に値するだけの「可罰的違法性」があるかという問題はありますので、低額の賭け麻雀については、可罰的違法性の要件を満たさないと考える余地はあります。

 

5. カジノ合法化に関して簡単に言及しますと、経済活性化につながるという一方、賭博依存症が増え、多重債務問題等が深刻化しかねないという指摘もあります。

 これらの意見の妥当性については、私の能力を超えますので詳しくは言及しませんが、現行法上も公営ギャンブルが多数存在する点を踏まえ、現在認められていギャンブルとの整合性を図る必要があるのではないかと思います。

 

コラムの内容は更新時のものであり、最新の情報と異なることがあります。

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