弁護士コラム

PC操作やITが苦手な人への嫌がらせ

[投稿日] 2018年02月06日 [最終更新日] 2018年02月06日
仕事に必要なパソコン作業が増える中で、それに対応できない社員への「テクハラ」が問題になってきています。テクハラとは、テクノロジーハラスメントまたはテクニカルハラスメントの略で、ITが苦手な人への嫌がらせをいいます。
職場のパワーハラスメントには、上司から部下へのいじめ・嫌がらせだけでなく、先輩・後輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して行われるものも含まれます。例えば、パソコンが苦手な上司を部下がいじめるというのもパワハラとなりますので、テクハラも一種のパワハラです。
裁判例は、他人に心理的負荷を過度に蓄積させるような行為を違法と判断しています。テクハラも過度のストレスを与えるのであれば、違法となる場合があります。
テクハラにより心身の健康を損なった、または人格権を侵害されたという場合は、損害賠償請求をすることができます。相手方は、テクハラをした人だけでなく、使用者として会社も含まれます。
また、会社には、労働契約上、「職場環境配慮義務」があり、テクハラにより職場環境を悪化させた場合には、会社が独自に損害賠償責任を負います。つまり、会社が職場環境を改善せず、必要な教育訓練もしないで、ITの苦手な社員に責任転嫁するようなテクハラを行うことは違法ということになります。
損害賠償とは別に労災認定がされることもあります。労災認定される例としては、「部下に対する上司の言動が、業務指導の範囲を逸脱しており、その中に人格や人間性を否定するような言動が含まれ、かつ、これが執拗に行われた」場合、「同僚等による多人数が結託しての人格や人間性を否定するような言動が執拗に行われた」場合です。
テクハラが違法で労災認定もされるといったケースであれば、社員から会社に対して職場環境配慮義務を尽くすよう求めることができます。ただ、習得機会があるのに、本人が習得を怠ったという場合には、査定等に響くことがありますので、注意が必要です。
 
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佐久間 大輔 弁護士

取扱分野
労働 不動産・建築 企業法務

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