弁護士コラム

労災が認められるための要件

[投稿日] 2018年02月28日 [最終更新日] 2018年02月28日
仕事中にけがをしたり命を落としたとき、労働災害と認められると、治療費や遺族への補償などを労災保険から受け取れます。認められるための要件は、①被害にあったときに、仕事をしていた、②仕事をしていたために被害にあったという因果関係がある、の2点です。
①について、例えば、勤務時間中でも職場を離れ、私用電話中にけがをした場合は労災にはなりません。一方、道路工事の作業員が道ばたで昼食中に自動車が突っ込みけがをしたケースでは、交通上の危険がある場所で休まざるを得なかった、つまり使用者の支配下にある状況だったとして、労災と認められました。
②については、第三者による犯罪に巻き込まれた場合、会社の支配外の力によるものなので、通例は労災とは認められません。
出張帰りの会社員が新幹線の車内で覚せい剤を使った男に刺殺された事件がありましたが、会社員が出張結果を検討するために、座席を反転させ、同僚と話し合っていたことに男がいらつき、事件が誘発されたとして、会社の支配下での災害と判断されました。
1995年の地下鉄サリン事件でも、通勤災害だけでなく、多くの人の業務災害も認められました。被害者や遺族を救うことを重視して、因果関係を広く認めることもあるようです。
仕事に伴う危険が実際に起きたような場合も、労災が認められます。9人が死傷した消費者金融「武富士」弘前支店の放火事件も、①多額の現金を扱い、犯罪の対象となる危険があった、②社員らへの私的な恨みが原因とは認められない、などの理由から労災と認められました。
 
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佐久間 大輔 弁護士

取扱分野
労働 不動産・建築 企業法務

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