弁護士コラム

管理職でも残業代の請求はできるか?

[投稿日] 2018年02月28日 [最終更新日] 2021年11月11日
中間管理職が、勤務日は深夜まで仕事で、忙しくて帰れない日もあり、休日は取れないか、職場から携帯電話に電話がかかってきて呼び出されることが多い場合、これを是正する手段はあるのでしょうか。
労働基準法は、実働で1日8時間、1週40時間という労働時間の上限規制を設けています。また、毎週1回の休日または4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。
ただし、2つの例外があります。
1つ目は、時間外労働や休日労働の労使協定を締結することです。しかし、労使協定を締結していたとしても、この勤務状況では、協定で定められている延長限度時間を超えているでしょう。そうであれば、労働基準法違反となります。
2つ目は、いわゆる管理監督者に当たることです。管理監督者に当たると、労働時間の上限規制が適用除外となります。それでは、この管理監督者とは何であるかというと、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者とされています。行政通達では、労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者をいいます。このように範囲が限定されていますので、一般的に管理職が全て除外されるわけではありません。中間管理職といえども、経営者と一体的な立場にないのであれば、管理監督者とは認められません。そうであれば、労働時間の上限規制が適用されるので、労働基準法違反となります。
労働基準法違反となる場合、2つの手段があります。
1つ目は、労働基準法違反であるとして所轄の労働基準監督署に申告をすることです。申告をしたら、労働基準監督官が調査をし、違反が認定されると是正勧告を行います。通常はこの勧告に従い、使用者は労使協定の範囲を超える労働を中止し、時間外労働や休日労働に応じた割増賃金(一般的には残業代)を支払います。法違反申告は家族でもできますので、中間管理職が家を出た時間、家に帰ってきた時間、携帯電話で呼び出された時間、家に帰ってこなかった日を記録し(手書きでも可)、その記録を持って労働基準監督署に申告してください。
2つ目は、使用者に対して直接、残業代の請求をすることです。なお、仮に管理監督者に当たる場合でも深夜労働については割増賃金を請求することができます。
弁護士は、労働時間の記録から残業代を計算して使用者に請求することができます。使用者との交渉や訴訟の提起もできますので、労働時間に関する資料をお持ちになり、お早めにご相談ください。
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佐久間 大輔 弁護士

取扱分野
労働 企業法務 不動産・建築

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