弁護士コラム

経営者の離婚2

[投稿日] 2019年10月22日 [最終更新日] 2019年10月22日
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小澤 亜季子 弁護士 センチュリー法律事務所

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<ご相談内容>

結婚して20年間夫婦で会社経営をしてきましたが、訳あって離婚します。

財産は会社の株と自宅です。離婚する場合、会社の株や自宅はどうなりま

すか?

 

~本件のポイント~

1 夫婦双方がその協力によって得た財産は、財産分与の対象となります。分与割合は原則として2分の1です。

2 会社の株を分与する方法としては、大きく分けて、①株式の現物を分与する方法と、②金銭で分配する方法が考えられます。

3 自宅を分与する方法としては、大きく分けて、①自宅を売却し金銭で分配する方法、②自宅を売却せず、金銭又はその他の財産で清算する方法が考えられます。

 

<弁護士の回答>

1 会社の株について

(1)総論

離婚した夫婦の一方は、他方に対して、夫婦双方がその協力によって得た財産の分与を求めることができます(民法768条)。その分与割合は、原則として2分の1です。

設問においては、結婚後20年間夫婦で会社経営をしてきたとのことですので、その会社の株式は財産分与の対象です。

株式を財産分与の対象とする場合、その資産価値の評価と、分与の方法が問題となります。

なお、本設問においては、夫が会社(非上場会社)の株式を100%有していると仮定します。

 

(2)分与の方法について

   分与の方法としては、大きく分けて、①株式の現物を分与する方法と、②金銭等で分配する方法が考えられます。

 

 ア ①株式の現物を分与する方法について

まずは、夫が妻に株式の2分の1を分与するという方法が考えられます。しかしながら、離婚後もなお元夫婦で協力して会社を経営する場合であればまだしも、そうでない場合には、元夫婦間で会社の経営をめぐって争いとなる可能性が高く、現実的な手法ではありません。

なお、この場合、会社に対する譲渡承認請求の手続きが必要となります(会社法第134条、第136条~第139条)。

 

 イ ②金銭等で分配する方法について

   株式の保有を続ける夫が、妻に対して、株式評価額に分与割合(原則2分の1)を乗じた金額を支払うか、又は同価値の他の財産を取得させることが考えられます。

 

2 自宅について

(1)総論

自宅についても、結婚後に取得したものであれば、原則として財産分与の対象となります。

分与の方法としては、大きく分けて、①自宅を売却し金銭で分配する方法、②自宅を売却せず、金銭又はその他の財産で清算する方法が考えられます。

 

(2)①自宅を売却し金銭で分配する方法について

この場合に問題となるのが、住宅ローンの残債が、自宅の売却金額を上回る場合(いわゆるオーバーローンの場合)です。

もし自宅売却代金では住宅ローン残債を完済できない場合には、夫婦間で離婚後のローン残債の負担者について決める必要があります。但し、仮に夫婦間にてどちらかがローン残債を負担する旨決めたとしても、金融機関との関係では、当然にローン債務者の変更ができるわけではない点には注意が必要です。

自宅売却代金で住宅ローン残債を完済できる場合には、その残金を分与割合(原則として2分の1)に基づき分与します。

 

(3)②自宅を売却せず金銭又はその他の財産で清算する方法について

 ア 単独名義か共有名義かについて

   まず、自宅の名義を、夫婦どちらか一方の単独名義とするか、共有名義とするかが問題となります。

   仮に共有名義にした場合、離婚後に元夫婦の一方が再婚したり、新たに子が生まれたりした後に相続が発生した場合等、権利関係が複雑になる恐れがあるので、注意が必要です。

 

 イ 単独名義の場合

   オーバーローンではない場合には、自宅を単独取得する者が、他方に対して、自宅の評価額からローン残債務(あれば)を控除した金額に分与割合(原則2分の1)を乗じた金額相当の金銭、又は同価値の他の財産を取得させることが考えられます。

   オーバーローンの場合には、夫婦どちらの単独名義とするかということと併せて、住宅ローン債務者を誰にするか、単独取得者ではない者が居住する場合の処理についても問題となります。

例えば、協議や調停においては、オーバーローンの自宅について、住宅ローン債務者である元夫がそのまま住宅ローンを負担し、夫に自宅を単独取得させ、他方で、子が成人するまでの間、妻及び未成年の子に対し賃借権や使用借権を設定するといった解決方法も考えられます。

小澤 亜季子 弁護士

注力分野
労働 借金・債務整理 離婚・男女
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